研究概要 |
教育効果の向上に資するICT(情報通信技術)を活用した教育方法および教育評価方法を提案することによって, 大学教育改革に貢献することを目的としている。ポイントは2つで, 1つは教育評価が教育成果に与える影響に関するプロセスの検証, もう1つは国内外の大学での成績評価制度改革の実態把握である。 前者では, 教育評価のあり方が大学教育の教育成果に影響するプロセスを解明する。本研究では特に, ICTを利用した形成的評価に注目する。形成的評価は, 学生に自分の理解度や学習方法を見直す機会を与え, 効果的な学習方略の使用と学習習慣作りを促すと考えられる。採点や成績集計の自動化, 即時フィードバックが可能になるICT を利用した形成的評価の有効性を詳しく実証する。さらに, ICT 活用教育の大学経営的な有効性の証左を得る。 後者では, 国内外で実施されている大学全体での成績評価制度の改変が, 学生の学習にどのような影響を与えているかについて調査し, 大学の成績評価改革によって実際の授業での学生の学びがどのように変化したのか, 実態を把握する。
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