がんの神経浸潤による痛みの基礎研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18613002
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 疼痛学
• 研究機関: 帝京大学
• 研究代表者: 下山 恵美 帝京大学, 医学部, 教授 (10206253)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2008
• キーワード: がん性疼痛 / 神経障害性疼痛 / 動物モデル / 神経浸潤

研究概要

がんによる末梢神経浸潤により惹起される神経障害性疼痛の動物モデルを作成し、その疼痛の特性および薬物に対する反応を検討しモデルとしての有用性を検証した。マウスの坐骨神経近傍にがん細胞を接種し、神経上膜に微細な切開を入れることにより神経内への浸潤を促進させた。担がんマウスではがん腫の発育に伴い自発痛によると考えられる下肢挙上行動がみられ、これは患者における癌浸潤の痛みと同様にオピオイドや消炎鎮痛薬などに抵抗性であった。本モデルは患者の病態を反映させるモデルとして有用と考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Differential analgesic effects of a mu-opioid peptide (2009)
  • 著者名/発表者名: Shimoyama, M., Szeto, H.H., Schiller, P.W., Tagaito, Y., Tokairin, H. Eun, C. and Shimoyama, N.
  • 雑誌名: [Dmt^1]DALDA, and morphine, Pharmacol 83 ページ: 33-37
  • 査読あり
• [雑誌論文] ペインクリニックに関わる「がん対策基本法」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、飯塚亨、下山直人
  • 雑誌名: ペインクリニック (0388-4171)30(1) ページ: 83-91
• [雑誌論文] がんと統合医療-緩和医療 (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美.鈴木春子、関恵子、横川陽子、下山直人
  • 雑誌名: Modern Physician 28(11) ページ: 1605-1607
• [雑誌論文] 鎮痛補助薬総論(その意義) (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、下山直人
  • 雑誌名: 緩和医療学 10(2) ページ: 111-116
• [雑誌論文] 緩和ケアチームの現状と課題 (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、下山直人
  • 雑誌名: 綜合臨林 57(6) ページ: 1807-1808
• [雑誌論文] がん性疼痛を取り除くための薬剤の知識 (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山直入、高橋美奈、下山恵美
  • 雑誌名: エキスパートナース 24(10) ページ: 33-39
• [雑誌論文] がん性疼痛患者へのチームによる全人的緩和医療 (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山直人、下山恵美
  • 雑誌名: 慢性疼痛 1340-233127(1) ページ: 31-36
• [雑誌論文] 難治性疼痛の治療(解説) (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山直人、下山恵美
  • 雑誌名: 麻酔 0021-4892)57(増刊) ページ: S170-S179
• [雑誌論文] 緩和医療の最前線(解説/抄録あり) (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山直人、飯塚亨、下山恵美
  • 雑誌名: 頭頸部癌 (1349-5747)34(3) ページ: 300-304
• [雑誌論文] 経口オピオイド鎮痛薬の重要性とオキシコドンが果たす臨床的役割 (2007)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、門田和気、下山直人
  • 雑誌名: がん患者と対症療法 18(2) ページ: 6-10
• [雑誌論文] Morphine can produce analgesia via spinal kappa opioid receptors in the absence of mu opioid receptors (2006)
  • 著者名/発表者名: Yamada, H., Shimoyama. N., Sora, I., Uhl, G. R., Fukuda, Y., Moriya, H. and Shimoyama, M.
  • 雑誌名: Brain Res. 1083 ページ: 61-69
  • 査読あり
• [雑誌論文] Multiple components of the defense response depend on orexin : evidence from orexin knockout mice and orexin neuron-ablated mice (2006)
  • 著者名/発表者名: Zhang, W., Shimoyama, M., Fukuda, Y., Kuwaki, T.
  • 雑誌名: Auton. Neurosci. 139-45 ページ: 126-127
  • 査読あり
• [雑誌論文] がん性神経障害性痺痛の基礎研究 (2006)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、下山直人
  • 雑誌名: ペインクリニック 27 ページ: 959-964
• [雑誌論文] 麻酔科医がペインクリニシャン、そして緩和ケア医となって (2006)
  • 著者名/発表者名: 下山直人、村上敏史、高橋秀徳、中山理加、首藤真理子、下山恵美
  • 雑誌名: 日本臨床麻酔学会誌 26 ページ: 18-24
• [学会発表] Endocannabinoids are involved in the pain modulation by orexin (2008)
  • 著者名/発表者名: Shimoyama, M., Kuwaki, T. and Shimoyama, N.
  • 学会等名: 12^<th> World Congress on Pain
  • 発表場所: Glasgow
  • 年月日: 2008-08-20
• [図書] 鎮痛補助薬、臨床緩和医療薬学(編者 : 日本緩和医療薬学会) (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、高橋秀徳、下山直人
  • 総ページ数: 78-92
  • 出版者: 真興交易(株)医書出版部
• [図書] 膵がんの疼痛マネージメント、膵がん標準化学療法の実際(編者 : 奥坂拓志) (2008)
  • 著者名/発表者名: 大上俊彦、門田和気、下山恵美、下山直人
  • 総ページ数: 78-92
  • 出版者: 金原出版
• [図書] 疼痛管理、みんなに役立つ造血幹細胞移植の基礎と臨床(編者 : 神田善伸) (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、下山直人
  • 総ページ数: 299-302
  • 出版者: 医薬ジャーナル社
• [図書] 疼痛のメカニズム、癌緩和ケア(東原正明編著) (2008)
  • 著者名/発表者名: 下山直人、鈴木正寛、下山恵美
  • 総ページ数: 6-9
  • 出版者: 振興医学出版社
• [図書] 緩和医療1. オピオイドの使い方は? EBM呼吸器疾患の治療(永井厚志.吉澤靖之、大田健、江口研二編集) (2007)
  • 著者名/発表者名: 下山恵美、下山直人
  • 総ページ数: 405-408
  • 出版者: 中外医学社