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2007 年度 実績報告書

疼痛コントロールのトップダウン機構とその脆弱性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18613007
研究機関大阪大学

研究代表者

喜多村 祐里  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90294074)

研究分担者 眞下 節  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60157188)
武田 雅俊  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00179649)
キーワード疼痛 / 情動 / NIRS / うつ
研究概要

前年度においては、NIRS; Near-infrared spectroscopyを用いた脳機能イメージング技術を用いて、抑うつ状態や不安障害など情動性の障害にともなう前頭葉の活動低下に関する知見の再現実験を行った。また、慢性疼痛を主訴とする患者のサブタイプについて、大阪大学医学部附属病院疼痛医療センターにおける症例をもとに、疼痛の発生機序や精神科的障害の有無などを検討した。
当該年度においては、分担研究者らのグループとともに、疼痛発生機序に関連する神経伝達物質についての研究や、神経回路に関する臨床研究が行われ、サブタイプ別の疼痛についての神経科学的基盤を調べる事ができた。セロトニン系神経伝達を介した疼痛メカニズムに関する成果は、今後、抑うつ状態や不安障害などが疼痛閾値を低下させる機序を解明する重要な手がかりとなることは相違ない。
当初の研究実施計画によると、ストレス関連物質の定量とも合わせて、「痛み」強度のスコア化の確立と、プラセボ効果についての検討まで行う予定であったが、これらについては今後の課題へ持ち越されることになる。
しかし、本研究は、疼痛制御のメカニズムにおいて、トップダウン機構による影響がどの程度なのかを「痛み」強度スコアによる定量的評価法によって調べるという画期的な研究であり、今後も継続される見込が大きい。また、本研究による成果は、精神科疾患と慢性疼痛の境界領域に属する病態に対する新たなクリティカルパスの確立にも寄与すると思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Extrastriatal D2 and striatal D2 receptors in depressive illness; PET studies using[11C]FLB457 and[11C]raclopride.2007

    • 著者名/発表者名
      Andrew J Montgomery, et. al.
    • 雑誌名

      Journal of Affective Disorders 101

      ページ: 113-122

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Experimental neuropathy in mice in associated with delayed behavioral changes related to anxiety and depression.2007

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Suzuki, et. al.
    • 雑誌名

      Anesthesia and Analgesia 104(6)

      ページ: 1570-1577

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Serotonin2C receptor mRNA editing in neuropathic pain model.2007

    • 著者名/発表者名
      Aya Nakae, et. al.
    • 雑誌名

      Neuroscience Research 60(2)

      ページ: 228-231

    • 査読あり
  • [図書] 生物物理ハンドブック 9.7節 脳機能イメージング2007

    • 著者名/発表者名
      喜多村祐里
    • 総ページ数
      522-529
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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