脊髄疼痛制御機構におけるノシセプチンの相反性二重作用の解明

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18613015
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 疼痛学
• 研究機関: 東北薬科大学
• 研究代表者: 渡辺 千寿子 東北薬科大学, 薬学部, 助教 (90296020)
• 研究分担者: 櫻田 忍 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (30075816) ; 溝口 広一 東北薬科大学, 薬学部, 准教授 (30360069)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2009
• キーワード: ノシセプチン / 疼痛伝達 / 鎮痛作用 / 神経制御 / 脊髄

研究概要

脊髄疼痛制御機構におけるnociceptinをはじめとする様々な神経伝達物質の関与を検討した結果、substance P、glutamateの他に新たにnociceptin、histamine、hemokinin、内因性cannabinoid、内因性polyamineも脊髄疼痛伝達に関与していることが明らかとなり、種々の神経伝達物質含有神経の相互制御により脊髄疼痛伝達が行われていることが明らかとなった。また、神経障害性疼痛時にはこれら神経伝達物質の感受性亢進が生じていることも明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] Hirokazu Mizoguchi, Chizuko Watanabe, Akihiko Yonezawa, Shinobu Sakurada (2009)
  • 著者名/発表者名: New therapy for neuropathic pain
  • 雑誌名: Int. Rew. Neurobiol. 85 ページ: 249-260
  • 査読あり
• [雑誌論文] Intrathecal high-dose histamine induces spinally-mediated behavioral response through a polyamine site of NMDA receptors (2008)
  • 著者名/発表者名: Chizuko Watanabe, Tohru Orito, Hiroyuki Watanabe, Hirokazu Mizoguchi, Akihiko Yonezawa, Kazuhiko Yanai, Jalal I. Mobarakeh, Kenji Onodera, Tsukasa Sakurada, Shinobu Sakurada
  • 雑誌名: Eur. J. Pharmacol. 581 ページ: 54-63
  • 査読あり
• [雑誌論文] Possible involvement of endogenous nociceptin/orphanin FQ in the painrelated behavioral responses induced by its own metabolite, nociceptin/ orphaninFQ(14-17) (2007)
  • 著者名/発表者名: Hiroyuki Watanabe, Hirokazu Mizoguchi, Tohru Orito, Sou Katsuyama, Akihiko Yonezawa, Chizuko Watanabe, Tsukasa Sakurada, Shinobu Sakurada
  • 雑誌名: Peptides 28 ページ: 670-677
  • 査読あり
• [雑誌論文] Enhanced antinociceptive effects of morphine in histamine H2 receptor gene knockout mice (2006)
  • 著者名/発表者名: Jalal I. Mobarakeh, Kazuhiro Takahashi, Shinobu Sakurada, Atsuo Kuramasu, Kazuhiko Yanai
  • 雑誌名: Neuropharmacology 51 ページ: 612-622
  • 査読あり
• [雑誌論文] Characterization of intrathecally administered hemokinin-1-induced nociceptive behaviors in mice
  • 著者名/発表者名: Chizuko Watanabe, Hirokazu Mizoguchi, Akihiko Yonezawa, Shinobu Sakurada
  • 雑誌名: Peptide (in press)
  • 査読あり
• [学会発表] 脊髄cimetidine誘発性疼痛関連行動の発現機構に関する行動薬理学的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 瀧澤裕
  • 学会等名: 第13回日本ヒスタミン学会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20091000
• [学会発表] 神経損傷モデルにおけるヒスタミン誘発疼痛関連行動に及ぼすトランスグルタミナーゼの影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 円子顕子
  • 学会等名: 第13回日本ヒスタミン学会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20091000
• [学会発表] Spermidine誘発性疼痛関連行動の発現機序に関する行動薬理学的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 瀧澤裕
  • 学会等名: 第4回東北薬科大学ハイテク・リサーチ・シンポジウム
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20090500
• [学会発表] スペルミジン誘発性疼痛関連行動の発現機序に関する行動薬理学的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 齋藤真奈美
  • 学会等名: 第18回神経行動薬理若手研究者のつどい
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20090300
• [学会発表] Nociceptin(12-17)の脊髄くも膜下腔内投与誘発性疼痛関連行動の発現機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 加藤慧
  • 学会等名: 第18回神経行動薬理若手研究者のつどい
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20090300
• [学会発表] Cannabinoid1 (CB1)受容体拮抗薬の脊髄くも膜下腔内投与は疼痛関連行動を誘発する (2009)
  • 著者名/発表者名: 勝山壮
  • 学会等名: 日本薬学会第129会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20090300
• [学会発表] スペルミジン誘発性疼痛関連行動の発現機序について (2008)
  • 著者名/発表者名: 齋藤真奈美
  • 学会等名: 第114回日本薬理学会近畿部会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 20081100
• [学会発表] ノシセプチン代謝物ノシセプチン(12-17)の脊髄くも膜下腔内投与誘発性疼痛関連行動発現機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 加藤慧
  • 学会等名: 第12回日本ヒスタミン学会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 20081000
• [学会発表] 神経障害性疼痛モデルにおけるhistamine誘発性疼痛関連行動の発現機構 (2008)
  • 学会等名: 第3回東北薬科大学ハイテク・リサーチ・シンポジウム
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20080600
• [学会発表] 神経障害性疼痛モデルマウスの痛覚過敏発現における疼痛関連行動におけるヒスタミンの役割 (2007)
  • 著者名/発表者名: 小林悠佳
  • 学会等名: 第11回日本ヒスタミン学会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 20071200
• [学会発表] CB2受容体拮抗薬の脊髄くも膜下腔内投与による疼痛関連行動の発現について (2007)
  • 著者名/発表者名: 長岡高史
  • 学会等名: 第112回日本薬理学会近畿部会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20071100
• [学会発表] 高用量ヒスタミン脊髄クモ膜下腔内投与誘発性疼痛関連行動におけるNMDA受容体の関与について (2007)
  • 著者名/発表者名: 折戸融
  • 学会等名: 第46回日本薬学会東北支部大会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20071000
• [学会発表] CB1受容体拮抗薬の脊髄くも膜下腔内投与による疼痛関連行動の発現について (2007)
  • 著者名/発表者名: 長岡高史
  • 学会等名: 第28回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウム
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20070800
• [学会発表] 神経損傷モデルにおけるヒスタミンの疼痛伝達機構 (2007)
  • 著者名/発表者名: 小林悠佳
  • 学会等名: 第2回東北薬科大学ハイテク・リサーチ・シンポジウム
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20070500