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2006 年度 実績報告書

有痛性糖尿病性神経障害に対する骨髄単核球による血管新生療法

研究課題

研究課題/領域番号 18613019
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛知学院大学

研究代表者

成瀬 桂子  愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (30387576)

研究分担者 松原 達昭  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30209598)
小林 泰子  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (40418926)
中村 二郎  名古屋大学, 医学系研究科, 助教授 (40283444)
佐藤 純  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00235350)
キーワード糖尿病性神経障害 / 血管新生療法 / 再生医療
研究概要

糖尿病性神経障害に対し血管新生療法が有効であることを,basic fibroblast growth factorを用いて証明した(Diabetes,55:1470-1477,2006).さらに有痛性糖尿病性神経障害に対する骨髄単核球移植による血管新生療法の有効性について,STZ糖尿病ラットを用いて検証した.骨髄単核球は,6週零の別のSDラットの大腿骨および脛骨より18ゲージ針注射器を用いて骨髄を採取した.得られた骨髄は,生理食塩水で希釈し,濃度勾配法により骨髄単核球を遠心分離し1%アルブミン含有生理食塩水に懸濁した後,STZ投与2週後の糖尿病ラットおよび正常ラットの片側後肢骨格筋に26Gの注射針を用いて移植した.痛覚過敏については,圧刺激毛(モノフィラメント)による足部刺激に対する後肢の逃避行動を指標とし,移植後の痛覚過敏行動の経日的変化について経時的に定量した.また骨髄単核球移殖2週間後に末梢神経伝導速度,神経内血流,形態学的評価も行い,糖尿病性神経障害について総合的に評価した.STZ投与により引き起こされた痛覚過敏は,非移殖側において計測した第33日目まで持続した.糖尿病ラットにおいて骨髄単核球の移植は,移植後3日後より移殖側における痛覚過敏を改善し,その効果は測定期間中持続した.生理学的検査では,糖尿病ラットの移殖側において,非移殖側に比較し有意な末梢神経伝導速度および坐骨神経内血流の増加を認めた.さらに糖尿病ラットの移殖側において筋束あたりの血管数の増加を認めた.骨髄単核球はサイトカイン分泌に優れ,サイトカインカクテルとしての効果も期待できるとされる.一連の結果において骨髄単核球移植3日後より痛覚過敏が改善した事実は,骨髄単核球が分泌するサイトカインが痛覚過敏に有効である可能性が高い.さらに骨髄単核球による血管新生が血流改善,神経伝導速度の改善,痛覚過敏改善の持続をもたらしたと考えられる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] Effects of basic fibroblast growth factor on experimental diabetic neuropathy in rats.2006

    • 著者名/発表者名
      Mika Nakae, et al.
    • 雑誌名

      Diabetes 58・5

      ページ: 1470-1477

  • [雑誌論文] Soluble adhesion molecules and C-reactive protein in the progression of silent cerebral infarction in patients with type 2 diabetes mellitus2006

    • 著者名/発表者名
      Takashi kawamura, et al.
    • 雑誌名

      Metabolism Clinical and Experimental 55

      ページ: 491-466

  • [図書] 糖尿病性細小血管障害2006

    • 著者名/発表者名
      成瀬 桂子
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      文光堂
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 第40回糖尿病学の進歩 糖尿病の療養指導 療養指導士を育てるために2006

    • 著者名/発表者名
      中村 二郎
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      診断と治療社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 糖尿病UP DATE賢島セミナー22病態に即した管理・治療戦略 Up dateな糖尿病管理・治療へのナビゲーション2006

    • 著者名/発表者名
      中村 二郎
    • 総ページ数
      12
    • 出版者
      医歯薬出版株式会社
  • [図書] 最新糖尿病学-基礎と臨床-2006

    • 著者名/発表者名
      中村 二郎
    • 総ページ数
      15
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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