本研究の目的は、解析的曲線を取り扱える枠組みを計算幾何学に取り入れ、複雑度解析の理論と技法を作る事である。 科学研究費の交付期間には、複数のテーマに関して、解析的曲線を扱う問題の解析と取り扱いを示し、国際学会での発表を通して研究の意義を啓蒙し、数学と計算理論からなる国内外での研究グループを設立することを目的とする。具体的には、中立地帯のあるボロノイ図で生じる解析曲線の計算複雑度解析、角度ボロノイ図で生じる解析曲線の性質の解析、最小周長重ね合わせで生じる非線形空間でのパラメタ制御などでの解析手法の研究と系統的な取り扱いを手がかりに、解析的手法を導入した計算幾何学の学問分野開拓を行う。平成19年度には、基礎理論の拡張を行い、格式ある国際誌への2本の論文の採録があり、また、2件の国際会議論文を発表した。国内外での本研究テーマの関連研究も現れ、萌芽に成功しつつある。
|