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2006 年度 実績報告書

極限計算可能数学の計算機上の実行

研究課題

研究課題/領域番号 18650003
研究機関京都産業大学

研究代表者

八杉 満利子  京都産業大学, 理学部, 教授 (90022277)

研究分担者 小林 聡  京都産業大学, 理学部, 教授 (70234820)
林 晋  京都大学, 大学院文学研究科, 教授 (40156443)
キーワード極限再帰関数 / ゲームセマンティックス / ゲームサイトセマンティックス / 構成的論理体系 / カット・三段論法 / バックトラッキング / 必勝法 / ゲーム・ソフトウェア
研究概要

当研究は、極限再帰関数を収束率などに許容する数学の実装を目標とし、その目的に都合のよい、構成的論理に極限操作に対応する排中律を加えた体系のゲームセマンティックスの完成、およびその実装を目指した。また、実践の裏づけになる理論的考察も行った。今年度の目標はほぼ達成された。ここでゲームセマンティックスは1-バックトラックを認め、論理式の正しさと必勝法の存在が同値になることを要求する。今年度の成果は以下のとおりである。Berardiの体系を制限のない算術の体系に拡張し、その1-バックトラックゲームによるセマンティックスを与え、JavaScriptによって実装した(小林)。分かりやすい仕様になっていて、論理の教育用にも適している。また、"ゲームサイトセマンティックス"という着想を得て、2人ゲームでなく、ゲームサイトが必要に応じてプレーヤーをアサインしてくれるゲームとして定義し、そのプログラムを作成した(林)。このプログラムもゲームをしやすく、また論理を表に出さずに一般的なゲームの概念で説明できるために、教育的効果が期待される。限定された論理式についてのカットルールをもつ体系に対する必勝法の存在証明にも成功した(研究協力者 山形)。
この研究課題の理論的背景は、実数上の不連続関数の計算問題と、極限学習を必要とする証明のアニメーションであり、当課題と対になっている基盤研究B(16340028)によって基礎付けられている(林、八杉)。
上記の実装を基にこれらの問題を計算機上で実現すべく、その仕様を作成しつつある(林、八杉)。来年度はこの実現によって最終目標を達成する計画である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The effective sequence of uniformities and its limit as a methodology in computable analysis2007

    • 著者名/発表者名
      M.Yasugi, T.Mori, Y.Tsujii
    • 雑誌名

      Annals of the Japan Association for Philosophy of Science 15-2

      ページ: 99-121

  • [雑誌論文] Can proofs be animated by games2007

    • 著者名/発表者名
      S.Hayashi
    • 雑誌名

      Fundamenta Informaticae 77

      ページ: 1-13

  • [雑誌論文] Mathematics based on Incremental Learning -Excluded middle and Inductive inference-2006

    • 著者名/発表者名
      S.Hayashi
    • 雑誌名

      Theoretical Computer Science 350 (1)

      ページ: 125-139

  • [図書] ゲーデル 不完全性定理2006

    • 著者名/発表者名
      林晋, 八杉満利子 (訳・解説)
    • 総ページ数
      309
    • 出版者
      岩波書店(岩波文庫)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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