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2006 年度 実績報告書

粒子型ディスプレイに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18650019
研究機関東京大学

研究代表者

廣瀬 通孝  東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (40156716)

キーワード粒子型ディスプレイ / 提示装置 / 粒子位置同定システム / 無線ノード / 粒子パターン表示 / RFID
研究概要

本研究では,広大な空間での不特定多数に向けたディスプレイとして,空間中にの粒子を配置し全体としてひとつのディスプレイを構成する,『粒子型ディスプレイ』を提案した.開発した粒子型ディスプレイシステムは,映像を提示するためた大量に空間中に分散配置する「提示装置」,提示装置の空間中の位置を同定する「粒子位置同定システム」,提示したい情報と各粒子での表示内容の対応付けとその命令の送信を行う「表示命令システム」からなる.
1)粒子位置同定システムの設計・実装
粒子位置同定システムでは,次の流れで粒子位置の同定を行う.空間中に配置した無線ノード(提示装置)へIDを指定して発光命令を送り,LEDを発光させる.同時に,PCに接続したビデオカメラを用いて撮影した映像から,画像処理を行うことで各無線ノードの位置の同定を行う.提示装置へは,RS232CインタフェースによりPCに接続された無線ノード(以下,アクセスポイント)を介して,個々の無線ノードへ発光命令が送られる構成とした.
それぞれの画素が物理的に独立しだディスプレイでの提示の有用性を検証するために,100個の提示装置を用いて,整列して配置・無作為に配置の両条件の下で静正画パターンと動画パターンの提示実験を行った.提示装置を無作為に配置した場合に得られた提示において,感性評価実験を行った結果,本来発光するべきでない位置の提示装置が発光した場合,たとえその数がわずかでも評価値に大きく影響するということが分かった.
2)提示パターン表示の最適化あるゴリウム
粒子型ディスプレイは,その原理上個々の画素の配置密度にばらつきがある.そのため,ある提示パターンを表示させた際にその形状が十分再現されないという問題点がある.事前の表示実験の結果,提示パターンの形状認識の為には輪郭の情報が重要であり,提示パターンの再現性を高めるためには輪郭部分の画素が多いほど有利であると考え,提示パターンの輪郭形状を優先的に再現するアルゴリズムを提案した.
パターンの輪郭部分に最も多くの画素が存在する位置を検索し,その位置での表示を行うアルゴリズムを実装・評価実験を行った.その結果,最適化を行った場合は,最適化を行わなかった場合と比較して,殆どの場合において評価値が高かった.粒子型ディスプレイを用いてあるパターンを表示する際に,その輪郭形状を優先的に再現することが,パターンの形状という情報伝達の観点において重要であるという仮説を裏付けるものであった.以上の点から,粒子型ディスプレイの持つ,表示画素数の小ささと,画素が整列していないという欠点を克服ずる事が可能となった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] デジタルパブリックアート総論2006

    • 著者名/発表者名
      廣瀬通孝
    • 雑誌名

      第2回デジタルコンテンツシンポジウム講演予稿集

      ページ: 1-1

  • [雑誌論文] 粒子型ディスプレイに関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      佐藤宗彦, 檜山敦, 谷川智洋, 廣瀬通孝
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会研究報告 ウェアラブル/ユビキタスVR研究会 11・1

      ページ: 15-18

  • [雑誌論文] 異種ディスプレイを連動させた情報ローミング技術に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      檜山敦, 西村勇一, 山口真弘, 谷川智洋, 廣瀬通孝
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会第11回大会論文集

      ページ: 534-535

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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