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2008 年度 実績報告書

使用者が自立的に見えるロボット車椅子

研究課題

研究課題/領域番号 18650043
研究機関埼玉大学

研究代表者

久野 義徳  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10252595)

研究分担者 小林 貴訓  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20466692)
キーワード画像,文章,音声等認識 / 知能ロポティックス / ユーザインターフェース / エスノメソドロジー / 非言語的行動 / 車椅子 / 移動ロボット / コンピュータビジョン
研究概要

安全で使いやすい車椅子として知的車椅子/ロボット車椅子といわれるものの研究が盛んになっている。しかし、これまでの研究では、使用者や周囲の人の物理的な負担を減らすことしか考えられていなかった。車椅子としては、このような物理的な負担の低減に加え、使用者と周囲の人の心理的障壁を減らし、身体の不自由な人が積極的に外出したくなるようにすることも重要である。本課題では、この心理的障壁の低減の試みとして、利用者の物理的負担の少ない形で、他人から自立的に行動しているように見える車椅子の実現を目指して研究を行った。
車椅子使用者と介護者が一緒に出かけるとき、多くの場合は介護者が車椅子の後ろに立つような形になる。しかし、これでは介護者が後ろから見守って介護しているという感じであまり自立的に見えないと思われる。そこで、介護者が車椅子の横にいて、介護者と車椅子使用者が横に並んで話しているような状況を作り出すこと考えた。すなわち、横にいる介護者に自動的に追随する車椅子を開発した。車椅子は介護者の位置と身体の向きをレンジセンサと全方位カメラのデータから求め、介護者が車椅子のいる方向へ曲がる場合の追随も適切に行えるようにした。さらに、美術館などで車椅子使用者が友達と作品を一緒に語り合いながら見て回るという状況を考え、車椅子使用者が細かい操作をすることなく、2人で絵を見るときは絵の見やすい位置に動き、移動するときは介護者の横について動くなどの状況にあった動きのできる車椅子を実現した。
介護者が車椅子の後ろにいる場合と横にいる場合に2人の関係がどう見えるかを103人にビデオ映像を見せて質問紙法により調べたところ、横にいる方 が話しやすそうで親近感がありそうという結果が得られた。さらに検討は必要だが、提案の車椅子の有望性が確認できた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 介護者の状態の観察に基づいたロボット車椅子の制御2009

    • 著者名/発表者名
      金原悠貴,小林貴訓,久野義徳
    • 学会等名
      電子情報通信学会2009年総合大会
    • 発表場所
      愛媛大学(松山)
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] Collaborative Robotic Wheelchair Based on Visual and Laser Sensing2009

    • 著者名/発表者名
      Y. Kobayashi, Y. Kinpara, T . Shibusawa, and Y. Kuno
    • 学会等名
      Workshop on Frontiers of Computer Vision (FCV2009)
    • 発表場所
      Andong, Korea
    • 年月日
      2009-02-05
  • [学会発表] Robotic Wheelchair for Museum Visit2008

    • 著者名/発表者名
      T. Sibusawa, Y. Kobayashi, and Y. Kuno
    • 学会等名
      SICE Annual Conference
    • 発表場所
      電気通信大学(東京)
    • 年月日
      2008-08-22
  • [産業財産権] 自律移動車椅子2009

    • 発明者名
      小林貴訓,久野義徳
    • 権利者名
      国立大学法人埼玉大学
    • 産業財産権番号
      特願2009-019767
    • 出願年月日
      2009-01-30

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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