研究課題/領域番号 |
18650051
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
上條 正義 信州大学, 大学院・総合工学系研究科, 准教授 (70224665)
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研究分担者 |
清水 義雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (20150675)
堀場 洋輔 信州大学, 繊維学部, 助教 (00345761)
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キーワード | 新生児 / 早産児 / ストレス / 感性 / 生理反応 / 心身反応 / 自律神経活動 / 感性計測 |
研究概要 |
家庭と新生児の絆を促すケアとして提唱されているディベロプメンタルケアの実現を目指して、病院の新生児集中治療室(NICU)の環境が新生児にストレスを与えているかを調査し、予後の感性発達に影響を与えているかを調査することが本研究の目的である。このための具体的な研究課題は以下4項目を実施した。(1)実際の病院におけるNICUの環境の現状を調査する。(2)刺激を受けた場合の新生児の身体反応や刺激がない場合のデータを数多く収集する。(3)刺激が無い場合の身体反応との対比を行い、NICU環境が新生児に影響を与えているか否かを調査する。(4)刺激時の身体反応からストレス評価指標を作成する。 本年度は、照明光、心電図モニターのアラーム音、突発的な音の刺激が呈示された際の、心電図、末梢血流、動作を測定し、心電図の記録から心拍数(HR)、心電図R波の間隔(RR間隔)の変動係数(CVRR)、自律神経活動割合(交感神経活動・副交感神経活動)を解析した。早産児8名を対象に、修正32〜39週まで1週間毎にNICUの光環境を変化させた前後において心電図測定と行動観察を行い、HR、RR間隔、CVRR、自律神経活動割合(交感神経活動・副交感神経活動)、state、ストレス行動(自律神経系・運動系・状態系)を解析した。結果として、修正週数35週前は、副交感神経の発達が未熟であり、刺激に対する適応力に乏しいことが明らかになった。高照度の照明環境はストレスになること、音については、短時間では覚醒を上げる影響があるが、ストレスにならない傾向が示唆された。
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