研究課題
我々は痴呆高齢者の専用フロアをもつ老人保健施設および精神科病院認知症患者専用病棟にて、痴呆性高齢者の意思決定代理人のインフォームドコンセントによる許可を得たのち、施設利用者および介護職員(フロア担当者等、昼夜交代あり)にICタグを装着してもらい、行動観察を行った。居住スペース内のベッド、トイレ、廊下、いこいの場(コーナー)などにトリガー領域を設置し、ある施設では10日間またある施設では5ヶ月の間、昼夜24時間連続モニタリングを実施し、行動観察をおこなった。利用者の毎日のベッド内滞在時間、トイレ回数、歩行距離や介護者のトイレ等の介助回数・時間等の昼夜の業務遂行状況や利用者と介護者のかかわり度を自動的に計測、集計することができた。この方法により痴呆性高齢者の俳徊行動を昼夜連続で見守り、要因と俳徊のパターンとの関係を把握することが可能となり、俳徊行動のおこるパターン解析、俳徊行動をおさえるための介入研究をおこなった。また、1日の行動記録の自動化を試み、自動日報作成のための生活行動分類をおこなった。これらの入所者の生活情報を自動的に家族に利用者の日々の生活情報をメール配信するためのシステム構築を試みた。これらが実用化できると、施設側の特別な業務負担を増やすことなく施設と家族とのコミュニケーションが取れるようになり、気になることがあれば家族側から電話連絡して聞くこともできるようになり、患者家族(入所者家族)へのサービス向上「安心の見守り」を実現することが可能となるものと考える。
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