研究課題
我々は痴呆高齢者の専用フロアをもつ老人保健施設にて、痴呆性高齢者の意思決定代理人のインフォームドコンセントによる許可を得たのち、施設利用者および介護職員(フロア担当者等、昼夜交代あり)にICタグを装着してもらい、行動観察を行った。居住スペース内のベッド、トイレ、廊下、いこいの場(コーナー)などにトリガー領域を設置し、昼夜24時間連続モニタを、ある施設では10日間またある施設では3ケ月間実施した。利用者の毎日のベッド内滞在時間、トイレ回数、歩行距離や介護者のトイレ等の介助回数・時間等の昼夜の業務遂行状況や利用者と介護者のかかわり度を自動的に計測、集計することができた。この方法により痴呆性高齢者の俳徊行動を昼夜連続で見守り、要因と俳徊のパターンとの関係を把握することが可能となった。このシステムと連動させて、介護者の一日の業務と施設利用者の1日の行動記録を自動的に記録できるシステムを構築し、俳徊高齢者の行動パターンの解析、俳徊予防措置をおこなった。
すべて 2007
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American Journal of the Alzheimers Disease and Other Dementia 22
ページ: 129-136