研究概要 |
平成18年度はヒト成人を対象とした実験のプログラム作成および予備実験実施、リスザルを対象とした実験のための装置作成・トレーニングを行なった。 <ヒト成人を対象とした実験> 実験プログラムの作成後、予備実験として少数の実験参加者で実験を行なった。ヒト2名を実験参加者とした。モニター上方左右から中央に向かって同時に移動し、接触した後に下方左右へ移動する2つの円刺激を用いた。接触前後の速度比(1:5,2:4,3:3,4:2,5:1)を独立変数とし、実験参加者の課題は指定した刺激が最終的に移動した位置をボタン押しにより反応することであった。現時点までの結果、接触前後の速度比の差が大きいはど、実験参加者は2刺激の運動を反撥として知覚しており、前後の速度に差がない場合と比較してより因果知覚が生じていることが示唆された。 <リスザルを対象とした実験> 装置・実験プログラムの作成とトレーニングを行なった。リスザルに適した大きさの遮音ブース内にモンキーチェア、刺激提示用ディスプレイ、タッチパネル、ルームライト、スピーカ等を設置し、反応装置とした。実験プログラムの作成、および実験制御はPC(PowerMacG4)を用いて行ない、I/Oインターフェースを通じて給餌装置、ホロホロ、ブザー、ホワイトノイズ等の制御を行なった。小型カメラと小型液晶モニターにより遮音ブース内の実験中のサルの様子を観察し、HDD/DVDレコーダーに記録した。 被験体として3頭のリスザルを用い、現時点までに以下の3段階まで予備訓練を終了し、訓練を継続中である。 1)強化子による強化に慣れるためのフィーダートレーニング 2)タッチパネルを正しく押すためのタッチトレーニング 3)画面に提示される小円を1回押した後、一定の遅延の後に同じ円を押すトレーニング
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