研究課題/領域番号 |
18650118
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松永 忠雄 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教 (00396540)
|
研究分担者 |
芳賀 洋一 東北大学, 先進医工学研究機構, 准教授 (00282096)
牧志 渉 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教 (60400454)
江刺 正喜 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20108468)
|
キーワード | 円筒面MEMSプロセス / フォトリソグラフィー / コーティング |
研究概要 |
本研究の目的は、マスクレス露光を用いたフォトリソグラフィーをはじめとする半導体微細加工技術および微小機械要素を取り入れたMEMS技術を、細径の円筒面に適応することにより、高機能医療ツールを実現することである。医療機器など高付加価値のデバイスの形状に着目すると、ほとんどが円筒形状であり、この目的に特化して新たな微細加工および集積化技術を開発することにより、今までにない有用で高機能なデバイスを実現できる。昨年度から遂行している円筒形状サンプル表面にフォトリソグラフィーを行うための要素技術(露光、レジストスプレーコーティング、成膜、めっき)、および非平面サンプル上へのレーザー局所加熱を用いた集積回路実装技術はほぼ確立した。 本年度は露光光を微小点で照射し,ステージを多軸で制御することにより描画する点照射を用いたマスクレス露光により、血管内MRIプローブの作製を行った。本デバイスは血管病変をコントラスト良く高解像度イメージングするために用いられる。外径φ2mmのガラスチューブ上にサドルコイル(RFコイル)を作製し、マッチング回路を組み込みこんだデバイスをMRI装置に接続し、イメージングを行った。ブタ鎖骨下動脈摘出サンプル内に本デバイスを挿入しイメージングを行った結果、φ7.5mm範囲の撮像が可能であり、その有効性を確認した。 以上の結果から、円筒面に適したMEMSプロセスを用いた高機能細径医療ツールのフィージビリティを確認し、本研究の目的をほぼ計画通り達した。
|