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2006 年度 実績報告書

生体吸収性純マグネシウム製ステント材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18650134
研究機関千葉工業大学

研究代表者

本保 元次郎  千葉工業大学, 工学部, 教授 (30157846)

キーワード生体材料 / マグネシウム / 単結晶 / 連続鋳造
研究概要

本研究が開発を目的とするステントは、生体に一番負荷が少ない無害なマグネシウムを素材として作製することにより、冠動脈や大動脈閉塞部を拡張後、患部が治癒する2〜3ヶ月後には血管内で自己融解消滅し、再血栓閉塞を防止する独創的なものである。現在使用されている冠動脈狭窄あるいは閉塞部に埋植し血流を確保する冠動脈ステントは、ステンレススチール製またはチタン・ニッケル形状記憶合金製のものが現在使用されている。しかしながら、これらのステントは血管内に恒久的に残存し突発的な再血栓閉塞(ステント血栓閉塞、再発率50%)を起こしやすく、そのため抗血小板薬を一生涯服用しなければならずまたその副作用も大きな問題となっている。
純マグネシウム材の適用を考えた場合、純マグネシウム材の伸びは6%程度であり、この程度の変形能ではステント材として使用することは不可能である。そのため延性のある合金の開発が進められている。一方、本研究は純マグネシウム単結晶素材の製造にOCCプロセスを用いるが、現在までの基礎研究でこのOCC純マグネシウム材は、マクロ的には単結晶となるがミクロ的には集合組織に似た特異な筋状一方向整列組織になる。そして、この材料は従来法による単結晶材より高強度で200%以上の延性を示すことが明らかとなっている。これは十分ステント材として利用できるものと考えられる。そこで本研究ではOCCプロセスにより,高純度マグネシウムを連続鋳造することで単結晶の線材を作製し,その特性を評価することを目的とした。
OCCプロセスを用いて、純マグネシウムの連続鋳造を行い、得られた線材について機械的性質の評価を行った結果、以下のことを明らかにした。(1)得られた線材は鋳造開始位置から200mm位置以降では完全に単結晶になっているが、線材の形状が変化している場所では、そこから新たに結晶が生成してしまうこと。(2)マグネシウムOCC線材の結晶方位は広い範囲に分布している。(0001)面に近いすべり面を持つ線材であるほど引張り強さは大きく、伸びは小さい。双晶は引張り強さ、伸びに大きな影響を与えること及び、硬さと結晶方位の関係性は確認できないことである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ductility of Continuously Cast Mg Wires by Heated Mould Process2006

    • 著者名/発表者名
      G, Motoyasu. Etc.
    • 雑誌名

      Proceedings of COM 2006 International Symposium on Magnesium Technology in the Global Age

      ページ: 841-848

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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