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2006 年度 実績報告書

新規な超音波造影ガス封入リポソームによる非侵襲的虚血性血管再生療法のシステム開発

研究課題

研究課題/領域番号 18650146
研究機関東京薬科大学

研究代表者

根岸 洋一  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50286978)

研究分担者 新槇 幸彦  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (90138959)
丸山 一雄  帝京大学, 薬学部, 教授 (30130040)
高木 教夫  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50318193)
キーワード超音波造影 / リボソーム / 血管再生 / 遺伝子導入
研究概要

標的指向性を高めるために、血管内皮細胞に特異的なRGDペプチドなどを利用したPEG修飾リボソーム、また、PEG修飾リボソームを調製し、それぞれに超音波造影ガスを封入したリボソーム(バブルリポソーム)の調製を行い、超音波造影ガス封入リボソームと治療的超音波照射併用による下肢部組織への遺伝子導入法の確立を行う。
1)バブルリポソームの調製-PEG修飾リボソームを調製し、それに市販されている超音波造影ガス(パーフルオロプロパン)を封入し、超音波造影ガス封入リボソーム(バブルリポソーム)を作製し、超音波照射併用による培養血管内皮細胞への遺伝子導入を行った。その結果、超音波照射を併用することで有意な遺伝子導入効果が得られた。これは、一般遺伝子導入試薬であるリポフェクタミン2000に比べ、100倍以上の高い遺伝子発現が認められた。
2)RGDペプチド修バブルリポソームの調製-標的指向性を高めるために、血管内皮細胞に特異的なRGDペプチド修飾リボソームを調製し、それに市販されている超音波造影ガスを封入し、超音波造影ガス封入リポソームを作製し、超音波照射併用による培養血管内皮細胞への遺伝子導入を行った。その結果、バブルリポソームをRGDペプチドで修飾することで、超音波照射を併用した遺伝子発現が更に5倍以上増加した。このことからin vitro系におけるRGDペプチド修飾バブルリポソームの有効性が示された。発現レベルの増加は、RGDペプチドを介してバブルリポソームが細胞膜直下で崩壊し、効率良くキャビテーション誘導が生じ、これによって遺伝子導入が促進されたことによると考えられる。
3)バブルリポソームによる遺伝子導入-バブルリポソームによる遺伝子導入の有効性をin vivoでの局所投与で明らかにするために、バブルリポソームと発現プラスミドDNA(レポーター遺伝子(EGFPまたは、Luciferase)を下肢部筋肉内に直接投与し、直ちに超音波照射を行い、筋組織での遺伝子導入領域とその発現強度をLuciferase活性測定または、蛍光顕微鏡によって確認した。その結果、プラスミドDNAのみを投与した群に比べ、さらにバブルリポソームと超音波照射併用の群において50倍程度の遺伝子発現の増強が確認された。以上の結果からバブルリポソームのin vivoでの遺伝子導入ツールとしての有効性が示された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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