研究課題/領域番号 |
18650146
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
根岸 洋一 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (50286978)
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研究分担者 |
新槇 幸彦 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (90138959)
丸山 一雄 帝京大学, 薬学部, 教授 (30130040)
高木 教夫 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50318193)
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キーワード | 超音波造影 / リポソーム / 血管再生 / 遺伝子道入 |
研究概要 |
超音波造影ガス封入リポソームと超音波照射併用による遺伝子導入法を用いて、血管新生作用がある血管新生促進因子(bFGF)の遺伝子を筋組織に導入し、マウス下肢虚血モデルに対する遺伝子治療を試み、昨年度に最適化してきた本遺伝子導入法の有効性を明らかにする。 1)マウス下肢虚血モデルへの血管新生促進因子(bFGF)の遺伝子導入一マウスの下肢部筋組織に血管新生促進因子(bFGF)の遺伝子発現プラスミドDNA(pEF-bFGF-10ug)を超音波造影ガス封入リポソーム(60ug)と超音波照射(1MHz,2w/cm^2,30-60秒)との併用によって導入し、血管新生促進因子(bFGF)の発現タンパク質を導入筋組織のExplant Cultureを利用したbFGF-ELISA法によって解析した。その結果、プラスミドDNAの単独投与群に比べて有意な上昇傾向が認められた。 2)血管機能回復の評価-作製した下肢虚血モデルマウスにbFGF遺伝子を本導入法により、疾患局所(下肢動脈切除部位)へと導入し、その後、経時的にLaser Dopplerシステムを用いて、相対的な血流量を測定した。その結果、遺伝子導入後3週目において、血流が80%まで回復していた。この効果は、プラスミドDNA単独、または、プラスミドDNAと超音波照射併用のみの群では、顕著な血流の回復が見られなかった。 以上のことから、超音波造影ガス封入リポソームと超音波照射併用によるbFGF遺伝子導入が、下肢虚血モデル動物における血管新生療法に有効であることが示され、新規な超音波造影ガス封入リポソームによる遺伝子導入法の有効性が明らかとなった。
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