研究課題/領域番号 |
18650150
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
北原 格 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 講師 (70323277)
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研究分担者 |
大田 友一 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 教授 (50115804)
中村 亮一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30366356)
亀田 能成 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (70283637)
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キーワード | リハビリテーション / 複合現実感 / コミュニケーション支援 / 赤外線画像 / モーショントラッカ / 手の形状認識 |
研究概要 |
リハビリテーションという動きのある被写体に対し、新たな負荷を加えることなく、そのプライバシ情報はなるべく侵害しないよう考慮しながら、身体の位置姿勢を検出することを目的として、非接触センサである熱線カメラを用いて被写体の身体動作を獲得する方式の開発に取り組んだ.まず、一般に人物の体温が環境温よりも高いことに着目し、熱を透過しやすい素材と通しにくい素材を組み合わせ、発熱を情報源にして識別情報を表現する熱線マーカーを開発した.熱という不可視情報を情報源として用いるため,測定対象者の見た目には何ら変化を生じさせず,不必要に管理情報を第三者に知られることがないという特長は、情報の機密性が高い医療機関での応用に適している. このマーカーを身に付けた人物を赤外線カメラによって撮影し、画像処理によってその位置姿勢や識別情報を検出する方式に関する研究を行った.今年度は、人の手の動きの測定に着目し、手の甲と指先に、熱線マーカーを装着することにより、実時間で手の位置・姿勢を計測する方式を開発した. 実際にリハビリテーション業務に従事する医療スタッフとの打合せを通じ、リハビリテーションの動作をより精度良く検出可能なマーカーのサイズ・形状・装着する部位について検討を行い、アプリケーションの具体例を歩行訓練システムとするという方針を得た.システムの実用化に向け、観察者の視点が大きく移動する場合でも、安定して複合現実感提示が可能な技術を開発した.
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