研究概要 |
本研究の目的は,半身麻痺障害者の生活を支援するための片手こぎパワーアシスト車椅子の開発である。片手のみの操作で,直進・旋回が自在に可能となる片手こぎパワーアシスト車椅子の開発を進めてきた。この片手こぎパワーアシスト車椅子を用いることで,半身麻痺障害者に危惧されている筋力低下による日常生活への支障等の問題も解決される。 本片手こぎパワーアシスト車椅子の開発は,下記の点を明らかにすることで実現可能となる。 1.片手こぎ車椅子の基本構成の構築 2.非駆動車輪と駆動車輪のアンバランスを抑制する走行機能の構築 3.スムーズな直進・旋回操作が可能なアシスト駆動制御の検討 平成18年度の研究で実施した研究実績を下記に示す。 1.片手こぎ車椅子の基本構成の構築 (1)自走用車椅子の改造を前提に,車椅子全体の基本設計を行なった。 (2)駆動車輪(モータの取付け)および非駆動車輪(センサの取付け)の機械系を設計した。 (3)自走用車椅子を片手こぎ対応に改造した。(モータ,エンコーダの取付け) 2.走行機能の構築 (1)駆動制御システムの設計を行なった。(パソコン+DSPにて,制御系システムを設計・製作を行なった。) (2)駆動走行の基本性能をシミュレーションにより確認した。(ベルトコンベヤ等を用いた模擬走行路による基本走行性能の測定を行なう前に,シミュレーションにより走行性能の確認を行なった。) (3)直進動作が可能なアシスト駆動制御を確立した。(シミュレーションにより動作の確認を行なった。)
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