研究概要 |
平成18年度に実施した調査研究活動は以下の3件である。 1.上海市の華東師範大学附属小学校並びに公立小学校、並びにタイ王国及びカンボジア王国の公立小学校を訪問し、各校の管理職から学校危機管理及び学校安全教育の現状についてインタビュー調査と資料収集活動を行い、その調査結果の一部を大阪教育大学紀要に発表した。 2.華東師範大学で開催された第1回Global Summit Conference on Educational Technology 2006において、「Constructing the Security System of Utilizing the Electronic in the way to School」と題した講演を行い、中華人民共和国、アメリカ合衆国、連合王国、ドイツ共和国等から参加した研究者と意見交換を行うとともに学校安全推進に関わる情報収集を行った。 3.中華人民共和国と日本の小学生の安全意識に関する比較を行うためにアンケート調査を行った。調査票は、「健康と安全に関する意識調査」と題し、その質問内容は、ソーシャルサポート認知を調べる質問、健康統制感と安全統制感を調べる質問および精神的健康度を調べる質問、計76項目から構成されている。調査は、中華人民共和国では、北京師範大学、華東師範大学、雲南師範大学の各附属小学校と、北京市、上海市、寧波市、昆明市にある公立小学校、計9校と、上海市にある日本人学校並びに日本国内の3つの国立大学附属小学校と西宮市にある一般公立小学校1校で実施した。回収された調査票は、中華人民共和国の小学生が1,951件、日本人小学生が1,346件であった。 このうち、まず日本国内の小学生から得られたデータを分析し、その結果の一部を大阪教育大学紀要に報告した。
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