研究課題
平成20年度は過去の成果をふまえて国内と国外とで本テーマとなっている方法を用いた手法を用いて、サルモネラ感染の疫学調査を行った。以下方法国内:微生物検査会社(メデック等)、と共同してから分離された食品・ヒト糞便由来の細菌株を収集してアスコルビン酸やクエン酸など柑橘抽出デバイスを用いてサルモネラをはじめとした硫化水素産生菌の調査を行った。日本国内でのスーパーマーケットの店頭に置かれている食肉のサルモネラの汚染を調べた。国外:ラオスの病院(ラオス国立マホゾート病院)細菌検査室、食品市場(ラオス首都ヴィエンチャン市内の食品市場)、農村(ラオスヴィエンチャン行政区サイタニ郡パイロム村およびコアクサー村)住民等のヒト、食品、動物等由来の細菌株に対して柑橘抽出デバイスを用いてサルモネラをはじめとする硫化水素産生菌の調査を行った。本法を用いて判明した国内と国外の食品・ヒト便におけるサルモネラの検出率の差から、日本とラオスにおけるサルモネラの相対危険度を求めた。結果日本国内でのスーパーマーケットの店頭に置かれている食肉のサルモネラの汚染を調べたが、サルモネラの汚染は認められなかった。平成20年度の調査地点であるラオス・コクサー村の住民57名から便検体を集めサルモネラの罹患を、日本帰国後に本法を用いた検出法で調べた結果、うち8名からサルモネラを検出した。今回の保菌率14%は、一年前に同じ地区のパイロム村で行った際の30%と比べるとやや少ないが、それでも日本の100倍は優に超える値であった。同時に同時に上記の微生物検査会社に同じ検体57本におけるサルモネラの検出を依頼した。同社は通常の依頼があった時と同じ方法で検査をしたが、サルモネラは検出されなかった。したがって柑橘抽出デバイスを用いた本法を用いたシステムで検査したほうがサルモネラの検出率がはるかに高いことが証明された。20年度には、本法を知的所有権の対象として出願した特許の審査請求の結果を早めるために21年2月に早期審査の手続きをとった。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
Ningen Dock 23
ページ: 7-13
Annals of Clinical Microbiology and Antimicrobials, 7(10), 2008. 7
ページ: 1-6