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2006 年度 実績報告書

大豆等の食品などに含まれる天然中の植物エストロゲンによる疾患予防効果の展開研究

研究課題

研究課題/領域番号 18650225
研究機関独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター)

研究代表者

臼井 健  独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 内分泌研究部・臨床内分泌研究室, 室長 (20271512)

キーワード植物エストロゲン / エストロゲン受容体
研究概要

健康な長寿を実現するためには、特に女性は更年期以降の健康管理が重要である。更年期を境として骨粗鬆症や虚血性心疾患、糖尿病、高脂血症等の発症頻度が急激に増加することは周知の事実である。これらの疾患の発症に深く関与していると考えられている「エストロゲン欠乏状態」を天然物(食品や漢方薬)に含まれる「植物エストロゲン」として摂取することによりこれらの疾患発症に対して予防効果が期待されている。この研究を通して閉経後女性の老年病発症予防や健康増進作用の可能性に関する基礎、臨床、疫学的なエビデンスの集積を目指す。
大豆に豊富に含まれるイソフラボン類のエストロゲン活性についてまずin vitroの系において検討する。また種々の漢方薬の生薬成分のエストロゲン活性についてもスクリーニングしエストロゲン活性を有する生薬を明らかにする。さらにその活性本体の単離、同定を試みる。
大豆に豊富に含まれるイソフラボンであるゲニステイン、ダイゼイン、そしてダイゼインの代謝産物であるエクオールには明らかなエストロゲン活性を複数のアッセイ系(レポーター遺伝子アッセイ、in vitro bindingアッセイ、メダカビテロジェニンアッセイ、MCF7細胞増殖能アッセイ)にて認めた。また漢方薬の生薬成分についても複数の生薬にエストロゲン活性を認めた。
大豆に含まれるイソフラボン成分、漢方薬に含まれる既知あるいは未知の成分のなかには少なくともin vitroでエストロゲン活性を示すものがあることが明らかになった。またこれらのエストロゲン活性はエストロゲン受容体を介したものであることも明らかになった。
食品や漢方薬に含まれる植物エストロゲン成分についてin vitro解析を行いそのエストロゲン活性を分子レベルで明らかにした。これらの摂取によりエストロジェニックな薬理作用がもたらされる可能性がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Antithyroid drugs inhibit thyroid hormone receptor-mediated transcription.2007

    • 著者名/発表者名
      Moriyama K, Tagami T, Usui T, Naruse M, Nambu T, Hataya Y, Kanamoto N, Li YS, Yasoda A, Arai H, Nakao K
    • 雑誌名

      J Clin Endocrinol Metab. 92

      ページ: 1066

  • [雑誌論文] Molecular mechanism of the inhibitory effect of aldosterone on endothelial NO synthase activity.2006

    • 著者名/発表者名
      Nagata D, Takahashi M, Sawai K, Tagami T, Usui T, Shimatsu A, Hirata Y, Naruse M
    • 雑誌名

      Hypertension 48

      ページ: 165

  • [雑誌論文] Pharmaceutical prospects of phytoestrogens2006

    • 著者名/発表者名
      Usui T
    • 雑誌名

      Endocr J. 53

      ページ: 7

  • [図書] Annal Review 2007糖尿病・代謝・内分泌 植物エストロゲン2006

    • 著者名/発表者名
      臼井 健
    • 出版者
      中外医学社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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