研究課題/領域番号 |
18650234
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
原田 隆範 広島大学, 大学院・理学研究科, 特任教員 (30350325)
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研究分担者 |
相田 美砂子 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90175159)
榮 憲丈 広島大学, 大学院・理学研究科, 特任教員 (20397988)
日向寺 祥子 東海大学, 総合情報センター情報処理研究教育施設, 講師 (70317824)
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キーワード | 計算創薬 / 教材開発 / 計算機実習 / SBDD |
研究概要 |
計算創薬は、計算化学の応用課題として化学系研究者の間でも関心が高いテーマである。しかし、実用性の高い計算関連ツールや創薬の基礎となる化合物データベースなどは高価であるため、大学などでの実践は困難であった。現在では、Academiaに開放されている化合物データベースも少なくなく、また計算関連ツールも公開が進み、利用しやすくなってきている。我々の目的は、このような資源を活用しつつ、大学院レベルの計算創薬入門(Structure-Based Drug Design(SBDD)に関する内容)のための教材と環境を構築することにある。 この実習では、医薬品研究開発の中核に位置する「薬分子と受容体との結合解析」および「計算機を用いた仮想的なスクリーニング」に関して、例題に基づいて学習できるような計算機実習を中心に行うことを想定している。実習は、(1)タンパク質の構造の観察、(2)タンパク質の構造の構築、(3)リガンド分子の構造の構築、(4)ドッキングシミュレーション、(5)タンパク質-リガンド複合体の量子化学計算による相互作用解析、という流れで行うこととした。 今年度は、Web上で公開されている化合物データベースやソフトウェアから実習に使用するツールを選択し、上記(1)〜(5)の内容に関する講義録の雛形を作成した。ここで選択したソフトウェアの多くは、(大学において)個入でも準備可能なものとした。また、実習のための計算機環境を整えた。 総合的な実習を行う前に、まずはこれらの環境を用いて、広島大で学部生向けに講義録の一部の内容(上記(1))について実習を行った。 来年度は、東海大においても講義録の一部の内容について学部生向け実習を行い、必要な箇所は講義録の見直しを行う。その後、広島大・東海大の両方で講義録全体の内容についての大学院生向け計算創薬実習(集中講義レベル)を実施する。
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