研究課題
人類にとって緊急の課題となっている「持続可能な地域づくり」を、環境教育の視座から支援すべく、(1)湿潤アジア各地の里地・里山にみられる「伝統的なホームガーデン」に息づく「自然と調和した暮らしと、それを支える知恵や技法」を景観生態学的な手法で調べ、(2)地域間を相互に比較しうるビジュアル教材と学習指導マニュアルから構成される環境学習プログラムの創出に取り組んだ。プロジェクト最終年にあたる本年度は、過去2年間にわたって実施した(1)事例地域に関する既存資料(主に、各地域を特徴づける自然環境や社会構造に関する文献・図面・画像、および環境教育の実践事例)の収集・整理、(2)同一手法による野外調査(主に、ホームガーデンの詳細見取り図作成、資源生物のインベントリー、居住者インタビュー、および写真画像の撮影)とそのデータ解析、(3)より教育力のある学習プログラム創出をめざした「臨床実験的な野外学習」の反復実践、といった諸活動をさらに推進させ、総括に向けて取り組んだ。具体的活動として、以下の事例がある:(1)国内外の9地域に関して、本プロジェクトの中核をなす「伝統的なホームガーデン詳細見取り図」を完成させ、ビジュアル教材に導入した、(2)カンボジアのトンレサップ湖畔で、「モンスーン環境とそれに強く依存する伝統的な暮らし」が狭い領域内で劇的に変化する実態を見いだし、調査・解析を集中させながら、成果を論文や国際学会で公表した、(3)仙台地域の堂所・亘理・野ノ島の3地区で、児童・大学生・市民に対して「臨床実験的な野外学習」を実施した、(4)各種の講演会や出版物で、「伝統的なホームガーデン」の実態と意義をアピールした。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (4件) 備考 (1件)
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