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2007 年度 実績報告書

廃棄物を出さない魚と野菜の循環生産システム(アクアポニックス)による環境教育研究

研究課題

研究課題/領域番号 18650239
研究機関東京工業高等専門学校

研究代表者

松林 勝志  東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (80239061)

研究分担者 小坂 敏文  東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (60153524)
三谷 知世  東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40157532)
キーワードアクアポニックシステム / 水産養殖 / 水耕栽培 / pH緩衝液 / 環境教育
研究概要

アクアポニックス(Aquaponics)とは,Aquaculture(水産養殖)とHydroponics(水耕栽培)とを組み合わせた造語であり,両者を同時に実現するシステムである。本研究では,廃棄物を出さずに水産養殖と水耕栽培を同時に実現するアクアポニックスを初等教育機関の教育現場に適用し,環境教育と科学技術のリテラシー教育を推進することを目的とすると同時に将来の生産プラント実用化のためのデータの収集を行った。教室内で実験可能な小型のアクアポニックスシステムを開発し,地域教育機関連携により近隣の小学校で実験をしてもらうことでデータの収集を行った。
システムの開発の一環として,植物の生長に必用な三大要素を補いつつ,極めて安全な食品添加物でpHを安定化することを試みた。その結果,アンモニアを安全な硝酸イオンに変化させるバクテリアの増殖と硝化サイクルの完成を早めることが可能であることが判明した。魚を飼育せず直接アンモニアを水槽に滴下するフィッシュレスサイクリング法と合わせて,通常の手法より1/4の短期間(三週間程度)で硝化サイクルを完成させ,アクアポニックスの実験を開始することが可能となった。
アクアポニックスの基本マニュアルを作成しつつ,三大要素以外の要素について検討を行った。特にマグネシウムについては三大要素並みに濃度がなければ,葉緑素ができず植物が育たないことが判明した。現在その他の要素についても植物の生長に与える効果を調査する実験を行っている。
環境教育については,飼育委員の児童達への教育を試みた。しかし完成したマニュアルは葉野菜だけであり,実のなる植物については実現に向けて実験を続けているところである。今後,マニュアルを充実させ,生活科などのカリキュラムに組み込むことを目指したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 廃棄物を出さない魚と野菜の同時生産システムの開発-水質調整からアクアポニックスシステムの開始まで-2008

    • 著者名/発表者名
      松林勝志, 中川文寛, 小坂敏文, 三谷知世
    • 雑誌名

      東京高専研究報告書 第39(2)号

      ページ: 73-77

  • [雑誌論文] 環境教育の推進を目的とした廃棄物を出さない魚と野菜の同時生産システムの開発-アクアポニックスシステムにおける硝化サイクルの完成課程-2007

    • 著者名/発表者名
      中川文寛, 松林勝志, 小坂敏文, 三谷知世
    • 雑誌名

      日本環境学会第33回研究発表会講演予稿集

      ページ: 221-224

  • [雑誌論文] 汚水を出さない魚と野菜の同時生産(アクアポニックス)システムに関する研究-アクアポニックスシステム稼働前の硝化サイクルの確立-2007

    • 著者名/発表者名
      松林勝志, 中川文寛, 半田真帆, 小坂敏文, 三谷知世
    • 雑誌名

      機械学会第17回環境工学総合シンポジウム2007講演論文集

      ページ: 183-186

  • [雑誌論文] 廃棄物を出さない魚と野菜の同時生産システム(アクアポニックス)に関する研究-野菜を育てるための水質調整とシステムの運用-2007

    • 著者名/発表者名
      中川文寛, 半田真帆, 松林勝志
    • 雑誌名

      八王子産学公連携機構第7回研究成果発表講演会要旨集

      ページ: 226-227

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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