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2007 年度 実績報告書

水溶液からのリン酸系アニオンの選択的除去および溶液再利用技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18651036
研究機関名古屋大学

研究代表者

興戸 正純  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50126843)

研究分担者 市野 良一  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70223104)
黒田 健介  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00283408)
キーワードシュベルトマナイト / リン酸系アニオン / 廃液処理 / 磁気分離 / 亜リン酸 / 無電解めっき
研究概要

リン酸系アニオンを含有する水溶液の廃液処理,再利用,長寿命化に貢献することを最終目的とし,水溶液中のリン酸系アニオンのみを固化・除去するプロセスを開発することを目的とした.これには2つの手法でチャレンジした.液の再利用を考慮して溶液のpHは4〜7の中性域とした.高温反応場を液中に形成させ、かつカルシウムイオンを反応場へ供給することでリン酸カルシウム結晶を析出させる手法では,リン酸カルシウム系析出物として固化分離することは可能であったが,リン酸系アニオンを数ppm以下の低濃度まで減少させることは困難であった.
一方,シュベルトマナイト粉末をイオン交換体として使用して,リン酸アニオンを吸着除去する手法では,アニオン種による特異な吸着挙動がみられた.すなわち,リン酸系アニオンはどれもシュベルトマナイト内の硫酸基と置換すること,置換反応はリン酸が最も生じやすく,亜リン酸,次亜リン酸と還元体になるほど反応しにくくなること,置換反応は疑似2次反応によることが明らかとなった.その結果,22gのシュベルトマナイトを用いることで,水溶液中の30mmolの微量亜リン酸を0.1mmol以下にまで減少可能であることが判明した.これは,無電解ニッケルめっき反応によって生じる不要な亜リン酸を除去する新規プロセスにつながるものと期待される.
また,シュベルトマナイトは微粉であるため反応後の固液分離に長時間を有するが,ナノマグネタイトをシュベルトマナイトに複合化させることで,磁気分離により容易に固液分離が可能であることも判明した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of selective separation of phosphorous components from plating baths using schwertmannite2008

    • 著者名/発表者名
      M. Okido, T. Takakuwa, A. Eskandarpour, R. Ichino, K. Iwai,
    • 雑誌名

      ISIJ International 48

      ページ: 629-696

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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