研究概要 |
【1】修辞技法としての文彩の一覧作成 文彩の網羅的一覧を作成するための基礎的調査として,ラテン修辞学及びフランス古典修辞学を中心に,キケロー,クインティリアーヌス,ラムス,デュマルセ,フォンタニエ,グループμ,デュクロ&トドロフなどの文献を参照の上,それぞれ解釈の異なる技法群の同定作業を終えてデータベースの設計を開始した。 【2】文彩の情報学的分析 R.バルトによるアリストテレース『弁論術』の階層状の図式,及びグループμの変換法一覧をオントロジー・エディタを用いて概念体系にマッピングを行い,情報学的分析の基礎データとした。 【3】国内外における成果発表 上記の一連の研究過程で得られた知見を次のように報告した。 ○10月26日にフランス国立レユニオン美術学校において,絵画における修辞技法をテーマに依頼講演(Illustrations des Mille et une nuits -- contes, artistes, styles--【千一夜物語の挿絵-物語,芸術家,スタイル-】)を行った。 ○12月15日に大阪大学で開催された人工知能学会ことば工学研究会において,本研究の分析モデルをクイズ番組に応用した報告を行った。 ○弘文堂より2007年秋に刊行予定の『資源人類学』第3巻『知識資源の陰と陽』に「資源としてのレトリック」を執筆・脱稿した。 ○日本認知科学会編『認知科学』(第14巻3号:2007年夏刊行予定)より招待論文の依頼を受け「修辞学資産の認知科学的再考」(仮題)を執筆・脱稿した。
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