研究概要 |
本研究でウイグル・モンゴル文字と呼ぶ文字は縦書きで右から左に行を進めるスタイルをとる。ウイグル・モンゴル文字のフォントの種類,ダウンロード,インストールをはじめパソコン上での入力について行ったさまざまな調査を通して,現時点でもっとも有効かつ合理的であろうと思われる入力方法を検討した。結果,内蒙古蒙科立軟件有限責任公司(中国呼和浩特市)が最近制作した既製のソフトウェアを援用することがもっとも合理的であろうと判断するに至り,その活用方法について確認作業を継続した。ただし,これは市販・通販されておらず現地に赴き直接交渉し購入しなければならなかった。性能は中国語版ウィンドウズXP上でのみ作動するように設計されており,専用にパソコンを準備し実験した結果,日本語版ウィンドウズXP及び日本語ワープロで表示・印宇するには様々な支障が残ることを確認した。 なお,同時に,研究代表者は,実際に次年度にモンゴル語の教材開発・発行を達成することに援用できるよう,中国語版の日本語教材(『快楽学日語』共著者張金艶鳥取大学国際交流センター.2007年)を所属機関において制作・発行した。これは,次年度にかけて協力者(中国人モンゴル族)がモンゴル語への翻訳を作業継続中である。使用する日本語ワープロとしてはいくつかの理由で「一太郎」が有効であると判断し,それにおいて実際に入力・印字の検証を繰り返し,モンゴル語と日本語の表示・編集上の支障・不具合をあくまで一定の段階までなくすように創意工夫し,その手順を模索し整理した。さらに,モンゴル語書籍の出版を行っている内蒙古教育出版社(中国呼和浩特市)の編集者と現地で交渉・打合せを行い,原稿の完成後のモンゴル語教材出版の可能性を打診した。
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