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2006 年度 実績報告書

アジアにおける心理臨床的支援モデルの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 18653071
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

青木 紀久代  お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (10254129)

研究分担者 仲野 好重  大手前大学, 社会文化学部, 教授 (90269803)
キーワード心理教育プログラム / 就学前教育 / アクションリサーチ / 貧困 / 国際研究者交流 / フィリピン / 地域援助 / 生涯発達
研究概要

1 子どもの情緒発達アセスメントツールの開発
H18年8月とH19年3月、就学前教育施設在籍園児3歳〜7歳52名に関して、「子どもの情緒発達」:衝動性、注意集中、集団逸脱、不安緊張、主体性、ひきこもり(お茶大式心の健康質問票)、「子どもの発達スクリーニング」:粗大運動・微細運動・社会性・生活習慣・言葉(lreton,1995)を実施(教師評定)。実施にあたり英文の質問表を作成し事前に教師と打合せを行った。詳細は分析中だが発達では微細運動や言語での遅れが目立った。情緒では主体性が低い子どもが多い傾向にあり、カットオフポイントを平均で上回った。個々の項目をさらに検討後セブアノ語訳を行う。
2 家庭訪問による生活の実態調査
H18年8月、研究対象である就学前教育施設在籍児宅4件に家庭訪問し、生活実態の記録と親へのインタビューをおこなった。住宅状況や大家族であることにより、発達促進となる行動に取り組む時期に欧米社会とはずれがあること、玩具などの不足などからくる子どもの経験不足などが感じられ、発達や情緒においては文化差を示すエピソードが収集された。また、夫婦間のDV、子どものしつけに体罰を用いる場面が多く観察され、現地スタッフが養育者の問題として認識していることが明らかとなった。
3 介入プログラムの試行的実施
子どもの養育環境の整備を目的として、ナーサリーに通う子どもの養育者に対する心理教育プログラムを策定した。これまでの調査結果から、子どものしつけ、夫婦関係をテーマとした2種類のプログラムを提案した。2007年3月に延べ85名の養i育者に対して、延べ4回のセッションを試行的に実施した。プログラムの実施方法および実施内容について、現地運営スタッフと討議.調整した。次年度は、認知行動療法をベースとした、しつけに関するプログラムを本格的に実施し、地域のリーダーを養成する予定。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] フィリピンセブシティにおける貧困層を対象とした子育て支援研究~幼児教育プログラム・親教育プログラムの試行的実践の評価~2007

    • 著者名/発表者名
      青木紀久代, 太田沙緒梨, 冨田貴代子, 仲野好重
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「誕生から死までの人間発達科学」総合報告書

      ページ: 1-9

  • [雑誌論文] フィリピン・セブ島スラム街の就学前児童の養育者に対する養育スキルの向上を目指した親教育プログラムの効果研究2007

    • 著者名/発表者名
      太田沙緒梨
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「誕生から死までの人間発達科学」平成16・17・18年度公募研究成果論文集

      ページ: 71-78

  • [雑誌論文] 途上国における心理臨床的支援の可能性を探る(3)-子どもの生活と教育を支元る親教育プログラムの試験的実践報告-2006

    • 著者名/発表者名
      太田沙緒梨, 青木紀久代, 冨田貴代子
    • 雑誌名

      日本心理臨床学会第25回大会抄録集

      ページ: 477

  • [雑誌論文] 途上国における心理臨床的支援の可能性を探る(4)-現地就学前教育施設での子どもの生活と教育を支援するプログラムの提案-2006

    • 著者名/発表者名
      冨田貴代子, 青木紀久代, 中村沙緒梨
    • 雑誌名

      日本心理臨床学会第25回大会抄録集

      ページ: 478

  • [図書] お茶の水女子大学21世紀COEプログラム 誕生から死までの人間発達科学第3巻 漂流する子ども 発達危機の理解と支援 第10章 途上国における子育て支援の実際(内田伸子・坂元 章 編著)2007

    • 著者名/発表者名
      仲野 好重
    • 出版者
      金子書房 (東京)(印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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