研究課題/領域番号 |
18653075
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
伊藤 研一 学習院大学, 文学部, 教授 (60184652)
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研究分担者 |
小林 孝雄 文教大学, 人間科学部, 専任講師 (50364740)
三木 善彦 帝塚山大学, 心理福祉学部, 教授 (40073449)
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キーワード | 内観療法 / フォーカシング / 統合的技法 / 内観フォーカシング / 状態不安 / フォーカシング日常化傾向 |
研究概要 |
研究分担者である三木善彦が開いている奈良内観研修所に研究代表者である伊藤研一と研究代表者である小林孝雄が行き、集中内観の資料を集め、研究課題について話し合った。そして内観フォーカシングと効果を比較検討するために、フォーカシング日常化傾向を測定する質問紙と状態不安質問紙を集中内観経験者に事前事後で回答してもらうことを依頼した。 伊藤と小林は独立に内観フォーカシングの参加者を募集し、内観フォーカシングを施行、内観フォーカシングの面接をデジタル・ビデオカメラで録画、あるいはICレコーダで録音した。 12月に内観研修所の所長をしている内観指導者4名とフォーカシングの実践的研究者5名、および伊藤、小林、三木、さらに大学院生、大学院修了生が集まって、研究会を開いた。一日目に伊藤が「内観フォーカシングにいたるまで」というテーマで、内観フォーカシング法を考えるにいたった経緯と実際の効果について、質問紙による評定と事例を提示して説明し、ディスカッションを行なった。事例における内観フォーカシングの効果は集中内観の場合に近いことが、内観指導者から示唆された。次に修士論文で内観フォーカシングをテーマにして執筆した大学院修了生(現在、教育相談所相談員)が内観フォーカシングの効果のさまざまな側面について発表した。第2日目には、小林が、集中内観を経験した参加者とフォーカシングを長年行なっている参加者に内観フォーカシングを行ない、その効果について発表した。内観フォーカシングの可能性について、集中内観経験後、日常で行なう日常内観の質を高める方向、および単独で効果を上げる方向が示された。また、日常生活の中でノートなどに記録して行なう記録内観とフォーカシングを組み合わせて行なってみるという方法が提示された。
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