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2006 年度 実績報告書

記号代数的近似と数値的近似の組合せによる数値数式融合計算の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18654025
研究機関立教大学

研究代表者

横山 和弘  立教大学, 理学部, 教授 (30333454)

キーワード数値数式融合 / ガロア群・分解体計算 / 近似計算 / 記号代数的計算 / イデアルの分解 / 精度保証付き数値計算 / 代数学
研究概要

本研究では、有効な数値数式の融合(組合せ)をシステマチックに行える戦略・理論を構築することを最終的な目標とし、そのための第1歩として、『多項式の根、もしくは、連立代数方程式の解の近似を利用した計算の効率化』という枠の下で、2種類の近似値、「数値的な近似値」と「記号・代数的な近似値」の組合せの戦略の構築を試みています。
初年度となる平成18年度では、最も基本である1変数多項式の根の近似に重点をおいたものとして、多項式のガロア群計算、分解体計算を重点的に取り上げました。分解体計算では、根の近似を利用することで、分解イデアルのグレブナー基底が線形方程式を解くことで効率よく得られることをパリ第6大学のRenault博士との共同で国際会議ANTS VIIで発表しました。この研究のさらなる発展として、根の数値的近似値と記号・代数的近似値との計算可能な対応関係を共同で調べ、Renault博士が数式処理システムMagma上で大規模な計算機実験を行いましたが、誤差評価の問題もあって、まだ発展途上の段階にあります。
また、ガロア群計算に密接なものとしてパラメータを持つ多項式の分解がありますが、そこで活用される近似計算法を検討するために、より一般的な枠組みとしてパラメータを持つ多項式により生成されるイデアルの分解計算を考え、計算が既存の計算法の組合せで実現できることが分かり、国際会議ICMSで発表しました。この研究は計算可能性を示しただけのもので、その効率面(計算機上での実現)が今後の課題となっていますが、ここに数値・数式融合がうまく適用できる可能もあり、現在検討中です。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A modular method for computing the splitting field of a polynomial2006

    • 著者名/発表者名
      Gu□na□l Renault, Kazuhiro Yokoyama
    • 雑誌名

      Algorithmic Number Theory, Proceedings of ANTS-VII, Lecture Notes in Computer Science 4076

      ページ: 124-140

  • [雑誌論文] Stability of parametric decomposition2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yokoyama
    • 雑誌名

      Mathematical Software, Proceedings of ICMS 2006, Lecture Notes in Computer Science 4151

      ページ: 391-402

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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