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2008 年度 実績報告書

ヒルベルト空間の部分空間の配置とディンキン図形のヒルベルト表現の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18654028
研究機関九州大学

研究代表者

綿谷 安男  九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00175077)

研究分担者 幸崎 秀樹  九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20186612)
キーワード部分空間の配置 / ディンキン図形 / 直既約表現 / quiver / ヒルベルト空間
研究概要

Gelfand-Ponomarevは有限次元空間の4個の部分空間の直既約な配置について、完全分類を行った。全体空間が無限次元のヒルベルト空間の場合は榎本氏と代表者の共同研究で4つの部分空間の既約な配置の非自明な具体例を無限個構成することができた。今回の研究では、さらに、有向グラフ(quiver)に沿ったヒルベルト空間の部分空闇の配置の研究を試みた。有向グラフ(quiver)の頂点と辺をヒルベルト空間とその間の作用素として表すヒルベルト表現を研究する。特に包含写像を考えれば、部分空間を有向グラフに沿って配置する問題を含んでいる。有限次元空間では、直既約な表現が有限個しかないのはディンキン図形のAn,Dn,E6,E7,E8に限るというGabrierの定理がある。この定理を関数解析の手法で無限次元化するのが、大きな目的である。鏡映関手とその双対性を無限次元のヒルベルト空間の枠組みで構成したい。無限次元の直既約なヒルベルト表現の非存在を仮定して,quiverがディンキン図形のAn,Dn,E6,E7,E8に限られることは、去年度に示すことができた。しかしその逆である、quiverがディンキン図形のAn,Dn,E6,E7,E8であれば、無限次元の直既約なヒルベルト表現が存在しないということは、ようやくAnの時に示せたのが本年の成果である。さらにBrennerによる3つの部分空間の配置の標準分解を無限次元で特別なときに示せた。拡大ディンキン図形の無限次元の直既約なヒルベルト表現にたいしては、不足数という数値的不変量をFredholm作用素の指数を使ってE6,E7の時に導入することができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Indecomposable representation of quivers on infinite-dimensional Hibert spaces2009

    • 著者名/発表者名
      M. Enomoto, Y. Watatani
    • 雑誌名

      J. Funct Anal. 256

      ページ: 959-991

    • 査読あり
  • [雑誌論文] C^*-algebras associated with Mauldin-Williams graphs2008

    • 著者名/発表者名
      M. Ionescu, Y Watatani
    • 雑誌名

      Canad. Math. Bull. 51

      ページ: 545-560

    • 査読あり
  • [雑誌論文] On infinite divisibility of positive definite functions arising from operator means2008

    • 著者名/発表者名
      H. Kosaki
    • 雑誌名

      J. Funct Anal. 254

      ページ: 84-108

    • 査読あり
  • [学会発表] Complex dynamical systems and associated C^*-algebras2008

    • 著者名/発表者名
      綿谷 安男
    • 学会等名
      Lorentz centerのワークショップ
    • 発表場所
      オランダのライデン市
    • 年月日
      2008-11-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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