研究概要 |
前年度までに引き続き,格子模型を考える場としてのグラフの候補を選ぶ手がかりとして,ネットワーク理論あるいはパッキングなどの充填問題とも関係しても現れるルート格子,あるいは鏡映群に関係するグラフ、さらには複素鏡映群に関係するグラフについて調べ,それらの特性およびそれらに関連する研究成果についても調べ,可能性について探った。 またグラフ上の格子模型の可解性を論じたBaxterの論文および,chiral Potts模型の転送行列の函数等式に関するBaxter-Bazhanov-Perkの論文をを改めて見直し,最近のBazhanov等の研究あるいはQ作用素に関する最近 の研究との関連などの見直しを進めた。格子模型を定義する際の重要な要素であるボルツマン重率の与える方などを中心としてその方法の適用可能性について引き続き検討した。 グラフ上の統計力学を扱った,Bethe格子上の統計力学の研究など先行する種々の研究に関しても引き続き調べ本課題への関連性を調べた。 可解格子模型を扱う際の強力な手法の一つであるBethe仮説の方法について,Lie環の表現論など種々の観点から調べられているGaudin模型についてFuchs型微分方程式の理論と関連付ける研究などを中心として検討し課題への適用可能性を探り,多重直交多項式に関する研究についても調べた。 直交多項式の研究者を招いて議論し関連する最新の研究成果に関する情報収集につとめた。
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