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2007 年度 実績報告書

位置感度型ガス増幅装置を用いた光検出器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18654041
研究機関東京大学

研究代表者

関谷 洋之  東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (90402768)

研究分担者 身内 賢太朗  京都大学, 理学研究科, 助教 (80362440)
キーワード光検出器 / ガス検出器 / 光電面
研究概要

今年度は、昨年度に引き続きフッ化マグネシウム窓にCsI光電面を蒸着した透過型光電面を用いた光検出器の性能評価を行った。ガス増幅部に関しては、昨年度の経験からガスの劣化を招かず、フレームに取り付けやすくするため、あらかじめ穴の開いたGEMを開発し導入した。増幅率は200000倍を達成し、昨年度よりさらに10倍にすることができた。これにより原理的に一光電子を検出可能な光検出器が実現した。長期安定性に関しては、エキシマランプを用い、真空紫外光を光電面に照射し、プラズマ放電の周波数と一致した出力を記録することで、一年間光電面が劣化することなく、光検出器として動作することを確認した。そして、光検出器としての評価を行うための真空紫外光光源としてNdをドープしたフッ化ランタン(Nd:LaF3)結晶シンチレーターに着目し、まず光源としての性能を評価した。この結晶は光量は少ないものの、中心発光波長173nmのシンチレーション光を出すことが分かっていた。既存の真空紫外光に感度がある光電子増倍管を用い、Nd:LaF3にアメリシウム241からの5.5MeVのα線を照射した際の光量を求めたところ、1MeV(ガンマ線相当)あたり100光子の発光をであり、光検出器評価用としては最適な微弱真空紫外光源となることを確認した。そして、実際にこの光源を開発した光検出器にとりつけ、シンチレーション光を測定した。3光電子程度のピークを検出することに成功し、実際に一光電子をとらえる能力のあることを示した。透過型CsI光電面の量子効率が2%であることも確認し、当初の設計通りの光検出器として完成した。今後の研究は反射型光電面導入による量子効率の向上を中心にすすめていく方針である。また、より発光量の多い結晶と組み合わせたX線イメージング検出器としての応用の可能性があり、東北大、京都大のグループと共同研究を行っていくこととなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Development of a large area gas photomultiplier with GEM/μ PIC2008

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Sekiya
    • 雑誌名

      Proceedings of the International Workshop on new Photon-Detectors PD07

      ページ: 028-4

    • 査読あり
  • [学会発表] Development of a large gas photomultiplier with GEM/μ PIC2007

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Sekiya
    • 学会等名
      Workshop on Next Generation Nucleon Decay and Neutrino Detectors
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      2007-10-02

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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