研究課題
非バリオン型暗黒物質の素粒子としての同定を、検出器物質中で起こる弾性散乱による原子核反跳によりとらえることを目指し、最新の原子核乾板から高精度・高効率に飛跡を読出すX線光学システムの構築可能性評価を行うことが本研究の目的である。ニッケル研磨マンドレルの超精密研磨法の開発については、研磨剤としてシリカを用いる方法を実施し、アルミナ同様、表面粗さを1nm程度まで下げることができた。また暗黒物質として数百GeVの質量を持つニュートラリーノを想定し、その弾性散乱の原子核反跳模擬となるKr照射原子核乾板について銀L-X線の蛍光X線強度評価を行った。この結果をもとに照射光学系X線源としてレーザー照射型X線源を用いた場合の信号強度を評価した。また直線偏光した可視光照射またはレーザー光照射によるサブミクロン飛跡散乱光の方向依存性を検討し、大量の原子核乾板データの中から暗黒物質飛跡を高効率で探索する方法への応用可能性を評価した。以上の内容と前年度までの検討結果を合わせ現時点での暗黒物質探査用X線光学システムの構築可能性を明らかにした。
すべて 2007
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X線結像光学シンポジウム 9
ページ: 45-46
Optics for EUV, X-Ray, and Gamma-Ray Astronomy III, Proceedings of the SPIE 6688
ページ: 668803-1-8