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2008 年度 実績報告書

火山噴煙のリモートセンシングに関する新手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18654075
研究機関北海道大学

研究代表者

橋本 武志  北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (70283588)

キーワード火山噴煙 / 分光観測 / ラマンライダー / 液晶フィルター / 水蒸気 / 阿蘇山 / 赤外線 / 吸収スペクトル
研究概要

20年度は, 本研究課題の最終段階として, 2008年10月に再び阿蘇中岳火口でラマンライダーとスペクトルカメラによる噴煙水蒸気観測を行った. 今回は, 前回までの阿蘇での観測と登別大湯沼での観測をふまえ, 火口湖から蒸発する水蒸気と, 噴気口からまとまって放出されている水蒸気とを区別できるように工夫した. 具体的には, ライダーのビームを水平方向にスキャンして, 水平面内での水蒸気分布を求めた, 別途暗視カメラで上昇速度を測定し, 水蒸気フラックスを算出することができた. これにより, 湖面からの蒸発と噴気水蒸気とを区別することができ, 本課題の当初の目標のひとつであった湖面蒸発率の正確な推定を達成することができた.
スペクトルカメラについては, 新規の試みであったこともあり, 測定手法の模索に終始したが, 本研究課題によって一定の見通しが得られた. 800nm近辺の赤外吸収帯を用いることにより, 大気水蒸気による吸収の影響を抑えながら, 火山起源の水蒸気による赤外吸収を捉え得ることを実証できた, ただし, 背景光(太陽光)と火山噴煙との位置関係や気象条件による制約が大きいことが問題点として残っている. また, 野外での即時データ処理方法や機器の操作性などの面で, さらに改良すべき点もある.
2008年9月には, 代表者と連携研究者が集まり, 3年間の到達点と今後のステップに向けた改良点について議論した. その結果, 来年度以降もライダーおよびスペクトルカメラを用いた火山ガス研究を発展的に継続することを確認し, さらなる研究目標に必要な装置のスペックに関する青写真を作った.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 阿蘇の火口湖「湯だまり」が1,500年間も維持されている理由2008

    • 著者名/発表者名
      寺田暁彦
    • 雑誌名

      地球 号外60

      ページ: 121-132

  • [雑誌論文] The role of Thermal Viscous Remanent Magnetisation (TVRM) in magnetic changes associated with volcanic eruptions : insights from the 2000 eruption of Mt Usu, Japan2008

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Hashimoto
    • 雑誌名

      Journal of Volcanology and Geothermal Research 176

      ページ: 610-616

    • 査読あり
  • [学会発表] 活動的火口湖からの湖面蒸発量測定の新手法開発-ライダー技術の「安全・安心」への応用-2009

    • 著者名/発表者名
      准山恒臣
    • 学会等名
      京都大学生存圏研究所生存圏萌芽・融合ミッションシンポジウム
    • 発表場所
      京都大学生存圏研究所
    • 年月日
      2009-03-19
  • [学会発表] 阿蘇火山における火口湖を通じた熱活動2008

    • 著者名/発表者名
      寺田暁彦
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合
    • 発表場所
      幕張メッセ
    • 年月日
      2008-05-26

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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