研究課題
アタカマ砂漠の乾燥化とアンデス山脈の隆起との関係について調べるため、宇宙線照射生成核種(CRN)をもちいた乾燥化の年代決定を行う実験法の確立を目指すことがこの研究の目的である。今年度はまず地質図や地形図等をチリの国土地理院にて購入し、分担者の阪本助教授により5地点の中レキから巨レキのサンプリングを複数回にわたり行った。CRNの前処理については、これまで代表者の研究室において分析実績があったが、本調査対象域にて得られる安山岩等の岩石や、100万年に迫る年代を持つ試料についての分析は行われてこなかった。そこで東京大学においては、代表者により実験方法の検討を行った。CRNのうち10Beについては、超純水装置をもちいた洗浄、超音波洗浄漕中でのフッ酸を用いたエッチングなどの実験プロセスを確立することができた。代表者と分担者の松崎助教授によって行われた、加速器質量分析装置(AMS)を用いた測定も、ビーム強度、バックグラウンドともに、満足の行く結果が得られた。しかし26Alについては、安定同位体である27Alの定量が今のところうまく行っていないため、信頼のおける年代値を算出するまでに至っていない。今後は原子吸光分析器と誘導プラズマ発行分析器を併用して、安定した測定値が得られるシステムを構築する必要があり、現在それらの基礎実験を実施しているところである。安定核種測定法の確立については、分担者の松本助手が、クラッシングと段階加熱法の違いに関する基礎実験を進めている。
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