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2006 年度 実績報告書

振動シュタルク効果の新しい測定法と解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18655008
研究機関早稲田大学

研究代表者

古川 行夫  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50156965)

キーワード振動シュタルク効果 / 赤外分光 / 高分子マトリックス
研究概要

本年度では以下の3項目に関して検討した.(1)新しい赤外シュタルクセルの作製 熱酸化により表面に酸化シリコン層を作製したn-Si基板の上に,金を真空蒸着することにより櫛形電極を作製したセルを用いて,ポリメタクリル酸メチル(PMMA)フィルムの赤外シュタルク効果の測定を行った.外部電場は2本の櫛形電極の間に印可した.この配置では,赤外光の進行方向と外部電場は直交している.高い電場をかけると電極間が短絡し,セルが壊れた.電極表面の平滑性を向上させることで外部電圧を高くすることが可能と思われる.(2)新しい振動シュタルク効果の解析法 観測したPMMAの赤外シュタルクスペクトルを用いて,シュタルクシフトから分極率変化を求める方法を検討した.これまで採用されてきたスペクトルの一次微分成分から分極率変化を求める方法と原理的に同じであることがわかったが,解析の方法としては単純であり,解析に利用できることがわかった.(3)高分子であるPMMAをマトリックス材料として,9-シアノアントラセンをPMMA中に分散したフィルムを用いて,赤外シュタルクスペクトルを測定することができた.濃度依存性は観測されなかった.9-シアノアントラセンのCN伸縮振動バンドに関して,観測スペクトルから電気双極子モーメント変化と分極率変化を求めた.また,室温から77Kまでの温度で赤外シュタルク効果の測定を行った.室温では電場印可に伴う分子の再配向の効果が観測されたが,77Kでは,観測されなかった.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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