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2006 年度 実績報告書

長いナノ秒レーザーによるアブレーション発光を用いた液中固体表面のその場元素分析

研究課題

研究課題/領域番号 18655031
研究機関京都大学

研究代表者

作花 哲夫  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10196206)

キーワードその場元素分析 / 液中固体表面 / レーザーアブレーション発光 / レーザーパルス幅
研究概要

われわれは長いナノ秒パルスによる液相レーザーアブレーションにより生成するプルームからの発光スペクトルが著しく先鋭になり,表面元素分析に適していることを見出している。本研究では,長いパルスの後半部分が直接プルームを励起することによりプルームの性状が変化する可能性をプルーム画像の時間変化を調べることにより考察した。実験として,水中に静置させた銅板に上からパルスレーザーを照射し,横方向の発光画像の撮像を行った。パルス幅を20nsあるいは150nsとして照射した。発光画像はインテンシファイヤ付の電荷結合素子検出器(ICCD)を用いて測定した。照射パルスを約130ns光学遅延させることにより,生成したプルームの発光画像をパルス照射約30ns前から測定可能とした。測定時間範囲は発光強度が測定限界となる(照射後約2000ns)までとし,5nsの時間分解で撮像した。20nsのパルスで照射した場合,どの遅延時間でも全体に発光強度が低く,画像が扁平になる傾向が明らかになった。また,遅延時間によらずプルーム中に複数の明るい発光スポットが見られた。これに対して,150nsのパルスで照射した場合には,どの遅延時間でも全体に発光強度が高く,高さ方向に広がった画像が得られ、中心付近が明るく均一な分布を持った画像が得られた。発光強度はどちらのパルス幅でも,パルスが持続している時間は増大したが,パルスが終了すると減少した。このことは,150nsのパルス照射の場合,長い時間にわたって発光強度が増大し続けることを意味している。これらの結果は150nsのパルスは生成したプルームをパルス後半部分が直接励起加熱してより大きく膨張させ,粒子状物質を蒸発させて原子状とすることにより自己吸収の少ない高効率な発光を促進していることを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Use of a Long-duration ns Pulse for Efficient Emission of Spectral Lines from the Laser Plume in Water2006

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Sakka
    • 雑誌名

      Applied Physics Letters 88・6

      ページ: 061120, 1-3

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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