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2006 年度 実績報告書

次元規制ナノ構造体を用いた誘電物性発現機構の実験・理論的解明

研究課題

研究課題/領域番号 18655051
研究機関群馬大学

研究代表者

花屋 実  群馬大学, 工学部, 教授 (50228516)

研究分担者 山本 隆夫  群馬大学, 工学部, 教授 (80200814)
京免 徹  群馬大学, 工学部, 助教授 (10323841)
キーワードナノポーラスアルミナ膜 / 強誘電体 / チタン酸パリウム / スパッタ / 薄膜 / ナノロッド / 相関距離 / スケーリング
研究概要

凝縮系物質において、原子、分子、あるいはイオンの相互作用領域をナノスケールで空間的に制限した場合には、その巨視的物性を自在にコントロールしうる可能性がある。しかし、物性とナノスケール相互作用領域のサイズおよび構造との相関はいまだ未解明な領域であり、その解明には、よく構造制御された試料、よく定義された物性量の精密な測定データ、および、それを系統的に整理するための新たな理論の構築が必要である。本研究課題では、誘電性化合物について次元規制されたナノ構造体を形成し、熱物性および誘電物性を指標とした物性発現機構の解明を進め、ナノスケール構造制御による物性のコントロールに対して、定量的な指針を得ることを目的としている。このために本年度は、孔径200nmのシリンダー状のアルミナが最密充填したハニカム構造を有するナノポーラスアルミナ膜に、強誘電性酸化物の典型物質であるBaTO_3をスパッタリングすることにより、誘電体ナノロッドの形成を試みた。その結果、アルミナ膜の温度を500〜700℃に制御してスパッタを行うことにより、BaTiO_3薄膜がアルミナ膜の表面形状を反映しながら成長することを見出し、BaTiO_3ナノロッド(直径〜200nm、軸長〜1μm)が二次元的に配列したナノロッド・アレイ試料の作製に成功した。また、理論的アプローチとして、Ornstein-Zernike型自由エネルギー汎関数を用いて、二次元面上のストライプ構造、三次元中の円柱構造をもつ系に対する次元規制効果の検討を行った。そして、いくつかの物理量が、相関距離を次元規制している特徴的な長さでスケーリング表記できることを見出した。現在は、無限系で一次転移を示す汎関数を用いて、転移温度に対する次元規制効果の解析を進めている。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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