本研究では、酵素分子に周期的な運動を強制的に起こさせる外部力として超音波を用いて酵素揺らぎを任意にかつ選択的に誘起し、酵素機能そのものを人為的に操作することを目的として以下の研究を行った。 今年度は、酵素に超音波を照射するための装置を作成した。 超音波発生システムの構築 超音波は超音波発振素子に電気的な交流信号を入力することで発生させるが、本研究においては、発振周波数全域にわたって、入力信号強度に対して出力強度が一定である素子を用いることが望ましい。そこで、発振振幅をÅオーダーで測定できるレーザードップラー法により発振子の振動をモニターすることで実測し、その出力強度をフィードバックして交流信号の強度を変えることで、周波数に依存しない一定強度の超音波出力を実現するシステムを構築した。
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