研究課題/領域番号 |
18656048
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
大平 文和 香川大学, 工学部, 教授 (80325315)
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研究分担者 |
細木 真保 香川大学, 工学部, 助教 (50363180)
橋口 原 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (70314903)
三原 豊 香川大学, 工学部, 教授 (50314901)
小川 一文 香川大学, 工学部, 教授 (60346632)
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キーワード | マイクロマシン / ナノテクノロジー / 微粒子 / 磁性体 / 三次元形状形成 / 光デバイス / バイオデバイス / 微細構造デバイス |
研究概要 |
平成19年度は、昨年度までの開発技術を基盤として、さらに特殊な形状形成を実現するために必要となる形状形成法を中心に研究し、その原理確認と応用デバイス実現の可能性を検証した。特に特殊三次元形状が必須となる以下のデバイスを取り上げ、その実現の可能性を検討した。 半導体レーザ用ビーム整形レンズ:半導体レーザビーム形状を整形するための非球面レンズの実現ぬ向けて、撥水性単分子膜のパターンを楕円形にし紫外線硬化剤を滴下することで、垂直方向(長軸)と水平方向(短軸)で曲率半径が異なる非球面マイクロレンズ形状の形成が可能であることを確認した。これにNiメッキすることにより精密非球面金型を実現できることを実証できた。また、吐出量・パターン寸法を任意に変化させることにより、垂直・水平方向で曲率半径を任意に制御した非球面レンズの作製も可能であることを示した。 微細針:医薬用デバイスとしてマイクロアレイ針の形成用に、撥水性単分子膜をパターニングした基板上にナノ磁性粒子を混合させた紫外線硬化剤を滴下し、この紫外線硬化剤の形状を磁場による引力により針型に整形する方法を検討した。その結果、局所的な磁場印加で先端部で引力により流体が引き上げられることを確認できた。しかしその先端は、流体の表面張力による変形等のために極めて先鋭とはならないことを確認した。将来はこの点を改善すること等の課題を明らかにした。一方、先鋭な先端部の形成には、液状にした流体を温度制御により引き伸ばし冷却により硬化させる手法も検討し、本方法で先鋭な先端形成の可能性を確認できた。 光導光板:表示素子のバックパネル等に使用される光導光板につき、光学シミュレーションを行い構造の最適形状設計を行なった。また、基板への撥水性単分子膜のパターニングが出来る事を確認した。これにより、ミクロとマクロな形状が混在したパターン形成の可能性を示した。
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