研究課題
平成18年度は、次の2項目の研究を主に行った。1)分子速度分布関数から粒子(分子)群を生成す方法の研究一般に、分子レベルと連続体レベルの間には中間レベル(分子の平均自由行程レベル)が存在するので、実際のシミュレーション過程では分子動力学解法はボルツマン解法と結合することになる。ボルツマン解法は分子速度分布関数を未知数とする偏微分方程式解法であるが、分子動力学解法は分子の運動を追跡する粒子法であるため、ボルツマン解法より求める分子速度分布関数から効率良く粒子(分子)群を生成し分子動力学解法へ受け渡す手法の研究を行った。最初に、セル内に分布関数と同じ確立密度を持つ粒子群を乱数を用いて生成する方法を確立し、次に、分布関数からセル境界を通過する分子流束密度を求め流入粒子群を決定する手法についても検討した。2)異なる解法間での計算負荷を考慮した並列計算法の研究完全統合解法の実用化においては並列計算による負荷分散は不可欠である。その際、ボルツマン解法や分子動力学解法など異なる計算負荷の解法が並走するため、解法問の計算負荷の差異を総合的に相殺出来るような並列計算法の研究を行う必要がある。そこで、模擬的な粒子法コードと偏微分方程式解法コードを作成し、異なる解法間での計算負荷の差異を総合的に相殺出来る並列計算アルゴリズムやそれを可能にするデータ構造について研究を行った。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
Coupled Problems 2007, Paper-189
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Proceedings of the International Conference on Boundary and Interior Layers (BAIL2006)
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ECCOMAS CFD 2006, Paper 339
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第19回計算力学講演会講演論文集
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Computational Fluid Dynamics 2006 (Springer)