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2008 年度 実績報告書

ワイヤレスインバータ実現のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 18656082
研究機関横浜国立大学

研究代表者

河村 篤男  国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学(系)研究科(研究院), 教授 (80186139)

キーワードワイヤレス / インバータ / スイッチングデバイス
研究概要

(1)昨年度のWLSD(Wireless Switcking Device)は、赤外の通信機能を有しており、RLL符号(Run Length Limited Encoding)で符号化し、光信号に変えて10MHzで送った。そのために、光ファイバーの軸あわせが必要となり、伝送距離は48mm程度が限界であった。
(2)そこで本年度は、電波を利用してのWLSDSを試作した。志向性や伝送距離に関しては、ほとんど制限を受けないというメリットがある。その中でもBluetooth方式の伝送を選んだ。
(3)Bluetooth方式のプロトコルを用いるモジュールとして、検討を重ねた結果、Ziel-C01という市販品を選んで検討した。周波数は約2.4GHz、ボーレイトは、標準で9.6kbpsであるので、これを高く選ぶことにした。
(4)PICマイコンに直結するような仕様とし、2つのPIC間で通信することにした。マスタースレイブ方式では、遅延時間が約20ms観測された。ボーレートを変えて遅延時間を測定したが、いずれも20ms程度であった。この原因を調べた。このボードのプロトコルでは、だとえ1ビット伝送でもヘッダーなどを付けて136ビットのパケットにして伝送する。これを9600bpsで計算するとおよそ14msとなり、実測の遅延時間と近くなる。これが原因であれば、Bluetoothではこれが限界となる。
(5)このWLSDを1つ用いて、チョッパ回路を作成した。通信遅延時間が大きいので、当初の目標であったリアルタイム制御には向かないことがわかった。そこで、降圧チョッパのデューティ比をこのbluetoothで送ることとした。ゲート信号がこのデューティ比により制御されるところまでを確認した。
(6)以上、この2年間のまとめは以下の通りである。赤外線を用いたWLSDを製作し,1msの双方向通信機能を達成した。ただし、光ファイバーのアライメントの制約がある。電波を用いたWLSDでは、志向性や距離の制限はないが、通信遅延時間の問題が残った。1スイッチだけを用いたチョッパ動作は確認した。しかし、インバータの製作までは達成できなかった。ただし、その基礎となるWLSDは実現したので、インバータ化は可能である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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