研究課題
「太陽光誘起の植物蛍光を指標とする植物生育の精密画像診断装置」の開発と実証試験を行った。1)画像情報取得装置ハードウェアの改良・開発(野村)平成18年度の結果からC線の使用は不適であることが判明したため、今年度では新たにA線の使用を検討し装置の改良を行った。新装置ではA線に同調した干渉フィルター(波長760.7nm、半値幅lnm)と、近傍に同調した干渉フィルター(波長758.2nm、半値幅1nm)を用いた。画像検出にあたりピクセル単位の解析が必要で、フィルター交換時による二波長画像検出時の機械的(動き)ずれによる影響が懸念されたてめ、新装置同時画像観測では二台のCCDカメラを使用する構成とした。2)画像情報取得装置のソフトウェア開発(斉藤)次の二つのソフトウェアを用意(開発)した。a)FLD(Fraunhofer Line Discriminator)法を適応した、蛍光変換プログラムを作成した。植物葉からのA線信号強度、近傍信号強度、または両者の面積スペクトル値、標準反射板からのそれぞれの信号強度による補正、等が含まれた。b)画像化プログラムを作成した。ニ画像位置調整・位置ずれ補正・画像エリアの設定(位置基準)、ピクセル毎の画像変換、強度(リニア関数および対数関数の準備)・色変換と表示、等が含まれた。3)植物蛍光検出野外観測実験(野村・斉藤)屋外生育樹木葉を対象とした、原理確証実験、システム評価実験、画像検出実験を行った。植物生育の基本である光合成活動に関わるクロロフィル色素情報の蛍光画像からの抽出観測を試みた。斑入りポトス葉の蛍光画像は、クロロフィル濃度分布と非常に良い一致を示した。本研究の大きな成果である。
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3rd Internationak Workshop on Remote Sensing of Vegetation Fluorescence 3
ページ: 13.35-13.40