研究課題/領域番号 |
18656166
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
若松 孝旺 東京理科大学, 総合研究機構・火災科学研究センター, 教授 (20201147)
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研究分担者 |
辻本 誠 東京理科大学, 工学部・第二部・建築学科, 教授 (90115600)
水野 雅之 総合研究機構, 火災科学研究センター, 講師 (40366448)
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キーワード | 地下鉄 / トンネル / 煙 / 模型実験 / 可視化 / 相似則 / 垂壁 / 火災 |
研究概要 |
本研究では、火災時における安全対策の作動信頼性の問題と、日常時の空調負荷増大の問題を同時に解決するシステムであるパッシブセイフティシステムを採用した地下鉄駅舎において、火災時の旅客の避難安全性を確保するために満たすべき駅舎内部での条件(階段室手前での遮煙条件)を把握することを目的として、1/20スケールの地下鉄駅舎模型を用いた模型実験を行った。具体的には、階段室手前の垂れ壁高さ、垂れ壁下通路幅、チムニー内ヒータ設定温度、火源発熱速度、火源位置、模型天井高さをパラメータとして数多くの実験を行い、各実験パラメータの組合せと階段室への煙流入の有無から遮煙成否の境界となる条件を把握した。また、今後、CFDによる駅舎内部の煙流動性状に関するより詳細な検討を行う際に必要不可欠となる実験データを収集した。 なお、本研究で提案しているパッシブセイフティシステムは、火災時の避難安全性を確保するだけでなく、ドライミストおよび太陽エネルギーを利用した自然対流による気流制御により、日常時の空調負荷を軽減する実用システムでもある。このため、本システムにより、地下鉄駅舎内の空調機械室面積、空調機器の削減が図れ、また、空調システムのランニングコストの削減に資することが可能となる。こうした実用的に優れた機能を有する本システムは、今後、地下鉄の開発が急速に進みつつある中国をはじめとするアジア諸国など世界各国において、地下鉄駅舎の火災安全対策のひとつとして、広く応用されることが期待される。このことから、本研究は、火災安全工学の応用による避難安全対策に関する実用技術の開発研究として大変意義ある研究であると言える。
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