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2006 年度 実績報告書

大都市住宅市場におけるホット/コールド・スポットの差異化

研究課題

研究課題/領域番号 18656175
研究機関神戸大学

研究代表者

平山 洋介  神戸大学, 発達科学部, 教授 (70212173)

キーワード住宅市場 / 大都市圏 / ホット・スポット / コールド・スポット / 都市再生 / 規制緩和 / キャピタルロス / タワーマンション
研究概要

大都市圏の住宅市場に関して、公的統計、民間機関の統計、住宅情報誌から収集したデータなどを加工・分析し、都心とベイエリアにおけるホット・スポット、縁辺部におけるコールド・スポットの形成実態を明らかにし、住宅市場の差異化が進んでいる状況とそのメカニズムを解析した。ホット/コールド・スポットという概念を提出し、住宅市場分析の新たな視点を示したことが、本研究の主な成果である。具体的には以下の点を示した。
(1)都心とベイエリアではマンション供給の増大によってホット・スポットが出現した。これは住宅の需給関係に関わる要因だけではなく、都市計画の規制緩和などを進める都市再生政策の影響を要因としている。
(2)ホット・スポットでは新型の住居形式であるタワーマンションが目立って増加した.その販売用パンフレットを収集し、分析したところ、タワーマンションは、セキュリティの重視、サービス・施設の充実という特徴をもち、近隣の文脈から分離した「飛び地」を形成するという空間特性をもつことが明らかになった。
(3)都市縁辺部ではバブル期に立地したマンションの価格が半分以下にまで低下し、コールド・スポットが生成した。そこではキャピタルロスが増大し、マンション所有者はネガティブ・エクイティを抱え込む状況にある。
(4)大都市圏の住宅市場はバブル期に過熱し、ポストバブル期に停滞した。住宅市場全体の過熱・停滞が経験された。しかし、21世紀の住宅市場については、人口・経済・政策要因を踏まえ、全体動向を分析するだけではなく、ホット/コールド・スポットの差異化という新たな傾向を注視して分析を進める必要がある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 住宅選択の自由?2006

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 雑誌名

      都市住宅学 No.53

      ページ: 65-68

  • [雑誌論文] 住宅政策の市場化と地域変容2006

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 雑誌名

      都市問題 97巻5号

      ページ: 67-75

  • [雑誌論文] Housing Commodities, Context and Meanings : Transformations in Japan's Urban Condominium Sector2006

    • 著者名/発表者名
      Richard Ronald
    • 雑誌名

      Urban Studies Vo143 No13

      ページ: 2467-2483

  • [雑誌論文] 住宅の今をどう読むか2006

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 雑誌名

      家計経済研究 No.69

      ページ: 2-10

  • [雑誌論文] 公営住宅はどうなるのか2006

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 雑誌名

      住宅会議 67号

      ページ: 20-24

  • [図書] 東京の果てに2006

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 総ページ数
      1-298
    • 出版者
      NTT出版

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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