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2007 年度 実績報告書

大都市住宅市場におけるホット/コールド・スポットの差異化

研究課題

研究課題/領域番号 18656175
研究機関神戸大学

研究代表者

平山 洋介  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70212173)

キーワード大都市 / 住宅市場 / ホット・スポット / コールド・スポット / 都市再生 / 住宅価格 / ベビーブーマー / マンション
研究概要

大都市における住宅市場のアップ/ダウンは均一に生じていた。これに対し、1990年代末からは、住宅価格が上昇するエリアが形成される一方、価格低下が続くエリアが存在する、という現象が生まれてきた。この点を、住宅市場のホット/コールド・スポットの分裂として捉え、理論化しようとする点に本研究の狙いがある。昨年度の統計分析に引き続き、独自に収集した統計等の資料にもとづいて分析を行い、住宅市場の差異化のメカニズムとして、(1)人口要因による住宅需要の圧力が全体として低下し、かつ住宅ストックの総量と空き家が増えていることから、住宅市場の動き方が均一ではなくなったこと、(2)人口の都心回帰の傾向を反映し、都心部ではマンション建設が旺盛に続き、ホット・スポットを生みだしたこと、(3)政府の都市再生政策が都心の大型事業を各種手法によって優遇したことから、ホット・スポットの形成が政策的に誘導されたこと、(4)第二次ベビーブーマーの住宅取得がホット・スポットの形成を牽引したこと、(5)郊外部では住宅需要の減少が続き、住宅価格の低落が止まらず、そのことがコールド・スポットを形成したこと、等を指摘し、ホット/コールド・スポットの差異化が住宅需給関係の変容に加え、政府セクターの都市再生政策の起因する側面をもつことを明らかにした。以上の研究結果から、これからの住宅市場分析は、市場全体をみるだけでは不十分で、住宅市場のアップ/ダウンの空間的な分裂を考慮に入れる必要があることが指摘される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] ベビーブーマーとベビーバスターの住宅履歴に関する比較分析2007

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 雑誌名

      日本建築学会計画系論文集 No.621

      ページ: 123-130

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 住宅市場のグローバル・ブーム2007

    • 著者名/発表者名
      平山洋介
    • 雑誌名

      住宅会議 第71号

      ページ: 14-18

  • [雑誌論文] Baby Boomers, Baby Busters and the Lost Generation: Generational Fractures in Japan's Homeowner Society2007

    • 著者名/発表者名
      Yosuke Hirayama, Richard Ronald
    • 雑誌名

      Paper for APNHR conference

      ページ: 1-25

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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