研究課題
初年度として、研究全体の基礎データとなる「ポスト・オスマン期」に実施されたオスマン計画道路開設事業に関する地割組織図(plan du tissu parcellaire)の作成をG I S (地理情報システム)を用いて試みた。研究対象は、オスマンのパリ都市大改造事業に位置づけられながら、その実施が「ポスト・オスマン期」にまでずれ込んだ道路である。そのうち、今年度取り扱うことができたのは、ルーヴル通り(rue du Louwe)延長工事、レオミュール通り(rue Reaumur)延長工:事、そしてオスマンの計画道路ではないが、典型的なポスト・オスマン期の開設道路であるエティエンヌ・マルセル通り(rue Etienne Marcel)である。具体的な作業としては、当該道路に関する次の一次資料を収集し分析した(括弧内は保管資料館):「公正証書原本: Minutier Central(国立古文書館Archive Nationale)、「土地収用委員会記録-調停録、判決録: Jugement, Decision d'expropriation (パリ市役所Mairie de Paris)」、「地籍図: Cadastre de Paris (パリ市役所Mairie de Paris)」、「道路開設許可申請書類一式: Vo・11(パリ古文書館Archive de Paris)」。また、地割ラインをできる限り正確に確定するために、現地サーヴェイを実施して境界壁を確認するとともに、パリ市地籍課(STDF)の技術者の協力と指導を仰いだ。以上
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都市史小委員会2006年度シンポジウム梗概集 日本建築学会
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