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2007 年度 実績報告書

中温度域での完全水素分離を可能とする新規なセラミック膜の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18656227
研究機関広島大学

研究代表者

都留 稔了  広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20201642)

研究分担者 吉岡 朋久  広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50284162)
キーワードプロトン / 電気伝導率 / ゾルゲル法 / チタニア / リン
研究概要

本研究では,シリカあるいはチタニアなどのセラミックスを膜材料として用い,選択的溶解機構に基づく新規な水素分離膜を提案している。まず,シリカ,チタニアおよびリンとの複合酸化物材料を用い,プロトン伝導性薄膜の創製を行ない,このプロトン伝導性に電子伝導性を付与すると,水素分離膜を創製することが可能となると考えられる。本研究では,この新たな水素透過機構に基づく,100-300℃での中温度域で完全水素選択性を示すセラミック膜を創製するために,以下の2種類のゾルゲル法でプロトン伝導膜の創製を行なった。
・メソポーラスTiO_2/Tipペレット膜の開発
チタンアルコキシドをH_3PO_4触媒を用いて,メソポーラスTiO_2を作製した.従来法TiO_2と比較して比表面積が2〜4倍増加し,TiO_2(H_3PO_4)のP/Ti=0.5では最も高い比表面積262m^2/gを示した。このメソポーラスチタニアに,チタンリンゾル(TiP)をコーティングすることで,電気伝導率は200℃,水蒸気3kPa下においても高い電気伝導率14mS/cmを示すことを見出した。
・TiO_2-P_2O_5薄膜の開発
ゾル調製時にP源としてP_2O_5(五酸化二リン)とTBOT(テトラブチルオルトチタネート)を用い,新規チタン-リン膜の作製を行い,薄膜としてプロトン伝導特性や特性評価を行った。この手法では,1stepで香典同物質の創製の可能性がある。TiO_2-P_2O_5薄膜は湿度増加と共に伝導率が一次関数的に増加し,TiO_2(P_2O_5)[P/Ti=2]は,100℃,80%RH下において最も高い伝導率180mS/cmを示した.さらにTiO_2(P_2O_5)[P/Ti=9]は,160℃,100%RH下で3S/cmとNafion膜と比較して約30倍の性能を示すことを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] プロトン伝導性リン含有チタニア複合膜の開発と中温域における伝導特性2007

    • 著者名/発表者名
      尾崎隆幸
    • 学会等名
      電池討論会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2007-11-15
  • [図書] 実用製造プロセス物性集覧 第1章5.膜分離技術2007

    • 著者名/発表者名
      都留稔了
    • 総ページ数
      31-39
    • 出版者
      分離技術会

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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